「アリアネは軍服で出かけるつもりですか」とあきれているように言った。
「何か問題でも?」
「舞踏会に連れている女性は軍人だということを知られたら・・・しかしワタシも軍人か」と侯爵の独り言「でも・・・」と私の方を見た「髪をおろした方がいいですね。顔あまり見られないように」と私の髪に手を伸ばしたら。
「こんな汚い手で触るな」と私は切れた。
「汚い?何その口のきき方?誰と話してると思ってる、小娘」とカエール侯爵は私の手を強く掴んだ「ワタシはお前の上司と雇い主だ、自分の立場を弁えろ」と私の手を掴んだ手にもっと力を入れた「それにワタシの手が汚れているなら、アリアネの手は他人の血で汚れているのではないか」
手を解かすことのできない私は
「自分の正しいと思っている道を開くためだ。貴族の馬鹿げているゲームや安い女で汚れた手と一緒にしないで」と切れたら
私の知っているカエール侯爵だと思えない位の力でもう一つの手で私の首を絞め,強引に私の顔を上げて、目合わせた。
「お前の正しい道を作ってるのはこのワタシなんだろう。ふざけるな。ワタシの指示がなければ、お前一人何ができる。この国を変えたいと思ってるのはアリアネだけじゃない。・・・人さえ殺せば全て解決できると思うな、軍人」とやっと私を放したカエール侯爵だった。
首を絞められたから、少し咳をたてる私に、いつものカエール侯爵
「そんなに嫌ならもう触ったりはしませんから。しかし言葉を今後ちゃんと選んだ方がいいですよ」と
つづく