カエール侯爵の部屋での話から三日。寝る前に屋敷を見回っていた私は書斎の方から明りがつけていると気づき、行ってみたら、侯爵はワインを飲みながら、本を見つめていた。邪魔しないようにドアの所から様子を見ていたら。
「アリアネか、どうした?」と侯爵は。
「今日出かけないのですか」
「アリアネにあきれると思って、今日大人しく家にいようかなぁと」
私は侯爵の座っていたテーブルの向かいに座った。
「私の言うことを聞かない侯爵が?」
侯爵は苦笑い。
「ワイン、飲む?」と話題を変えようとする侯爵だった
「いいえ」
「アリアネは飲まないんだね・・・」と残念そうに。
「酔うと冷静な判断ができなくなるからですよ」
「ワタシ、いつも冷静だ」と一気にコップにあったワインを飲んでいた。
「酔っていませんか」
「いいえ。酔いたくても、酔えない。特にこのような夜に・・・」とカエール侯爵はコップにまたワインを注いだ「一人にしてくれないか。今日アリアネと嫌味のやり取りをする気分じゃない」と窓を見つめ、黙り込んだ。
外綺麗な満月が空に浮かんでいた。
つづく
月みたいですね。外とても暖かそうな日差しがでていますが、吸血鬼のThinelにとって厄介なものでしかないんです