バンド昔話しの時間です。
前回から僕の周りにいたバンドマンを紹介しています。
ウソみたいな話しなんで
驚かれてしまいますが、全部本当の話しです。
ホンマもんのパンクロッカー
その2
仮の名前でAとしていますが、はじめはイニシャルなど考えていました。
ただ、あまりにも法に触れたりする事が多く出て来ますのでAとしておきます。
彼にも家族もあれば、今の社会的地位にも関わりますので、、。
前回まででAの簡単な紹介をして来ましたが
高校を1日で退学した後は時間が有り余っているのか
朝も夜も関係なくシンナーの臭いをさせてフラフラしていました。
昔の知り合いに小銭を集るのも限界を感じたのか
僕以外の奴には続いていたのか知りませんが、しばらくは顔を見なくなった矢先
僕らのバンドは僕の家で練習を開始し出します。
以前にも書いていますが、その頃の僕の家は普通の建売住宅で
防音の対策など全くしていません。つまり、バンド練習をやり出すと
家の前では充分な音量で聞こえます。
ある日、雨戸を閉めて練習していると、
外から声が聞こえて来ます。
近所のクレームかな?と雨戸を開けると、、、。
ビニール袋片手にAがニコニコ立ってこっちを見ています。
「もっとやれ!もっとやれ!!」
、、、、、、、!!!
そうです、彼は暇を持て余し、僕の家の前でオーディエンスとなっていたのです。
ビニール袋片手に。
始めは僕らも調子に乗って演奏をしていましたが、休憩するごとに
「もっとやれ!、もっとやれ!!」と騒ぎます。
やがて1時間経ち、2時間経ち、3時間、4時間、、、、!
僕らは休む事を許されず、延々と演奏を続け、段々恐怖感さえ感じて来ました。
演奏を辞めれば騒ぎ出す➡︎騒ぎ出すと通報されて警察が来る➡︎警察が来るとAは捕まる➡︎演奏を続けると通報される➡︎通報されると警察が来る➡︎警察が来るとAは捕まる。
Aは少なくともバンド仲間ですし、警察に捕まって欲しくない。
ましてや僕らが原因で捕まろうものなら、釈放された後何が起こるか分からない。
まさに続けるも地獄、止めるも地獄!
、、、、、、、、。
その後どうなったか?
延々と演奏をして、フラフラになって、Aに勘弁願おうと雨戸を開けると、居なくなっていました。
ビニール袋だけ残して。
その頃は、何度かそんな演奏地獄を経験しました。
次回は、そんな彼と同じステージに立った話しです。
(つづく)
(つづく)