こんなプレイヤーがいた!その1・ホンマもんのパンクロッカー | mizuochi understanding

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ロックンロールバンドのブログです。

こんにちは。

バンドを長くやってると

たくさんの人に出会います。

多くのバンドマンは、やがて辞めてしまい

普通に生活しています。

(おらぁ、昔、バンドやっててよぉ!)と、飲んで自慢する人もいれば

ひた隠しに隠して、何も話さない人もいます。

でも、その昔はブイブイいわせて

スポットライトの真ん中で(あいしてるぜ~!!)とか恥かしいことばを垂れ流したり、危険な行為を繰り返したりと

今では考えられない事をやっていた人も多くいます。

何人かのバンドマンを匿名で紹介したら面白いかも、、、。

そんな思い付きで書いてみる事にしました。

面白くなければすぐやめます。

こんな記事でバンドマンの端くれを解ってもらえたらいいなと思います。


本気のパンク野郎(ボーカル、ギター)

まず最初に紹介するのはこの人において他にない。
仮にAとしましょう。

Aがギターを弾き出したのは中学生の頃で、フォークギターが流行し出した矢先
真っ先にギターをマスターし、友人を捕まえては「ギター教室」と銘打って
教えてはお金を取っていました。

そう、このエピソードで分かる通り、彼は何でも器用にこなし、運動神経も良く
流行にもいち早く敏感で、ある種企画マンとしても有能でした。

ルックスも日本人離れしたバタ臭い、雰囲気のある男で、目立つので
よく上級生からも睨まれましたが、なかなかケンカも強いので
結構好き放題に毎日をエンジョイしていました。

ただ、当然の様に勉強は出来ません。
遊ぶのが楽しくて仕方ない彼が勉強なんかするはずがない。

高校は、とりあえずたまり場の様な所へ進学しましたが
予想通り初日に上級生とケンカになり、相手をボコボコにして
一日で退学してしまいます。

そんな春の日、僕が駅まで行く通学中に道の角で声を掛けて来ました。

「おお、ミズたん。(彼だけが呼ぶ僕のあだ名)ごめん、100円貸して、、。」

困った顔して朝から道に立っている彼を見て、つい可愛そうになり
どうしたかと聞くと、財布を落として困っているらしい。
僕は100円でイイかと貸しました。

次の日、同じ道の角で彼が立っています。

「、、、、。おお、ミズやん。ごめん、100円貸して、、。」

「、、、、?昨日100円貸したやんけ、、、」

「ごめん、ほんまゴメン、今度まとめて返すから。助けて!」

僕は、高校を1日で辞めてしまった彼がなんだか可愛そうで、貸してしまいました。

、、、、、、。

次の日も同じ場所で彼は立っていました。

近所の連中に聞くと、みんな朝の通学中に彼から声を掛けられ
お金を取られていたようです。
僕は100円でしたが、気の弱いヤツは1000円とか取られていました。

その頃の彼は不死身のオトコと呼ばれていて、なんと殴られても痛くないという
ケンカ連戦連勝だったようです。
本人に理由を聞いて驚いたのですが、彼は殆ど毎日の様にシンナーを吸っていて
シンナーを吸っていると、殴られても痛くないと自慢していました。

いつもビニール袋片手にフラフラフラフラ近所をさまよい、警察が来ると
いつの間にか隠れ、なぜか捕まらない。

しばらくの彼はシンナーと共過ごしていて
僕らバンド仲間の間では、(絶対20歳前に死ぬ)と言われていました。


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(つづく)