My favorite45 「鼻でかコンプレックスと女性不信」Pete Townshendの巻 | mizuochi understanding

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ロックンロールバンドのブログです。

こんにちは。

久々のMy favoriteシリーズです。
なんと45回目となりました。(パチパチ!)

誰にしようか、、、?

あ、やっぱりピートタウンジェント!
ソロはまだ紹介していませんでしたよね!

、、、、?

最多出場やね。
ピートさん。

ええやん、好きやねんから!!

My favorite45 Pete Townshend



まずこのアルバム。「Who Came First」
1972年の初のソロアルバムですが、
ピート自身にとって大きな意味をなす1枚です。
それまで特に信仰に興味を示していなかった彼が
インドの伝道師・ミハーババの教えを乞い
このアルバムはミハーババへ捧げられた特別な1枚。
好き・嫌いと宗教的な意味合いからも分かれますが
彼のなかで何かが変わった瞬間を切り取った1枚であることに変わりないです。

本人に聞いた訳ではないのであくまで僕の感想ですが
彼には、ずっと鼻でかのコンプレックスがあり
それによって、女性に対する不信感がずっと心の奥底にあったように思います。
まぁ、ロックなんぞはそういったマイナスな心的要因などが起因して
爆発的なエネルギーとなり素晴らしい作品を生み出したりするのですが
本人が意識している身体的特徴のコンプレックスはずっと付き合うことになりますから
心の歪みが生じるのは致し方ないでしょう。
その心の歪みを矯正すべく彼の目の前に現れたのがミハーババの教え。
60年代の常軌を逸した演奏活動からの心の安らぎだったのでしょう。
そのあたりを感じながら聞くと、より身近に親しめるアルバムです。
(なぜか我が家には3枚あります。ちなみにクラッシュのロンドンコーリングも3枚あります)

続いて
「Empty Glass」



こちらは1980年の作品ですが、
本来の意味でソロアーティストとして成立させた1枚。
10曲のすべてがピート節。
1曲目からブッ飛ばして2曲目に入り抑えるといった
最後まで捨て曲のない完成度でThe Whoの時とは違った味が楽しめます。


その2年後のアルバム
「All the Best Cowboys Have Chinese Eyes」



僕にとってはこのアルバム、
生涯聞き続けるであろう3枚のうちの1枚です。

発表された頃の衝撃は今でも忘れられません。
ドラムとベースにビッグカントリーのメンツを使い
僕は「大人のロック」の答えをこのアルバムに見つけました。
AORなんかは間違っている、これこそロックの進化、
30歳を超えた時にやるべき音楽はこれだ!と思いました。
(で、今、また原点に戻っていますけど、、。)



で、最後にこれ。



1985年「White City: A Novel」
タイトルに~A Novelとついています。
小説です。
もはや音楽ではありません。
、、、、。

冗談です。
非常に優れた音楽です。
ストーリー性を持った、お得意のパターンです。

以前に彼からロックオペラが始まった云々と書きましたが
そういった意味では、ピートはロックを又一段と高い境地に上らせた
功労者であろうと思います。
その功労者のお得意パターン完成形その1です。

その後、ラフなどを集めたものなどありますが
アルバムとしては上記3枚が是非モノで聞いて頂きたい作品。
後は更に興味のある方向けって感じです。

誰にも多かれ少なかれコンプレックスはあるでしょう。
身体に障害を持ちながらも精神科医になったA・アードラーは
(コンプレックスは誰にしもあり、これを克服しようとすることで進歩する)
と説いています。

完璧な奴などいません。
コンプレックスをどう受け止め、対処するか。
ピートの場合、いささか極端ではありましたが
彼の鼻が大きくなければ
これ程素晴らしい作品は生み出せなかったかも知れません。

最後にもう一つだけ。
彼が一時疑いを掛けられていた児童ポルノの件
今、本屋さんに並んでいる彼の自伝を書くための資料だったそうです。
疑いが晴れたので書く必要もないでしょうが
まだ、一部情報の遅れた方が言ってるのを聞いて書きました。
彼自身が被害者の一人だったようです。