一昨日9月14日(日)夕方は「本の長屋の浪曲会」(@高円寺)へ。
浪曲師・東家千春さん、曲師・沢村理緒さん。1時間半ぐらいのお手軽な会です。
・『三日の娑婆』
最初を聴いて「こうなるかな」と予想されるいくつかの展開の中で、一番落ち着く形かと。その中で、様々な形の情(じょう)が絡み合っているのを描いて引き込むのは、話の構成もさすがだし、演じる方も腕が問われるだろうし。終り方は「これぞ浪曲」という形。元・お笑い芸人の千春さんですが、笑いなしでも「浪曲らしさ」をじっくり感じさせてくれます。
・昔作った三題噺
この後に演る創作『高円寺情話』の元になった話。年季明け近くの頃、三題噺(客から3つのお題をもらい、その場で作る)をやることになり、その時に作った話。浪曲の場合、節も作らなくてはいけないから大変だったかと。昔作った話ですが、千春さんらしい笑いの原型が見えてくるような。
・『高円寺情話』
創作・新作。私は数ヶ月前に連雀亭ワンコイン寄席で聴いています。先の三題噺を発展させたものだったみたい。やはり、私の母が高円寺で長年スナックをやっていたことを思い出す。昔作った三題噺のお題はそのままに、独自の笑いもさらに入り、それに『ガラスの仮面』(原作者許諾済みの創作浪曲)を思い出させる展開も入ったりして、今のご本人らしい作品に仕上げていったのだな……なんて、先の「昔作った三題噺」を聴いて、笑いながらも思わされたのでした。
元・お笑い芸人でもあり、浪曲に乗せて独特の笑いを届けてくれる千春さんに対しては、シャレも含めて
「笑える新作だけをやってぇ。古典なんかいいから」
という声もあるようですが。
私としては、古典も聴かせ続けてほしいところ。
やはり、笑いの少ない古典にこそ「千春さんらしさ」のコアがあるように思え、それに触れ続けさせてもらいたい……なんて、勝手に思うからです。
ま、一観客の思い込みに満ちた、勝手な希望ですけどね。
次は10月12日(第2日曜日)。
次回も楽しみにしています。
昨夜(11日木曜)は、杉落研会合へ。
私は講談『秋色桜』前半を、文字通り、勉強させてもらいました。
日曜日(4日前)。
講談教室までいっぱいっぱい、というか、崩壊気味。『秋色桜』はほとんど稽古していない。帰ってから稽古するつもりだったが、気持ち的にダウン。
月曜日。
「でもまぁ、一度覚えたし、発表会で短縮版をやったし、3日後の杉落研ではなんとかならぁ!」
なんて思っていたが。
稽古しているうちに「や……やっぱりダメかも」と思えてくる。
火曜日。
「前半だけなら何とかなる……かも」
と妥協し始める。とりあえず前半だけ稽古。
明日は某デイサービスで落語『たらちね』を一席やらせてもらうが、そちらも「何とかなる……かも」という不完全なもの。稽古しておきたい。『たらちね』一席と『秋色桜』前半を、半々稽古。
水曜日。
昼過ぎは某デイサービスで落語『たらちね』一席。夕方から渋谷で一仕事。
仕事の前後に稽古できるが
「前半だけでも、ダメかも」
と思えてくる。
結局
「前半だけで、しかも、原稿を読みながら、なら、何とかなるか……」
と、もう妥協しまくり。
そして木曜日の当日。
杉落研では結局『秋色桜』の前半だけ。しかも原稿を読みながら。
練習とは言え、原稿を読みながらお客さんの前でやるって……初めてだよこんなの。しかも前半部分だけ。
にも関わらず、皆さん聴いてくださり有難うございます。
「誰も聴いちゃいないだろうけど、とりあえず、人前でやる練習を」
と思ってやったが……
皆さん、結構興味を持って聴いてくださっていたようで、内容に関していろいろ質問が来て、びっくり!
……それらの質問に対して、まともに答えられない私。
主に、途中で出てくる俳句に関する質問が多かったが、「一丈」が3メートルちょっとを表すことがよく分かっていなかったり、俳句の説明もあやふやだったり。
今の自分には「わからずに、書いてある事をただ喋っているだけ」の部分が多そう。
私自身がよくわからず、無責任に喋っていたことを思い知らされる。
人前で自分が喋る内容に、もっと責任と自信を持ちたい。
学生の頃、研究室のゼミでつい苦し紛れの応答をしちゃったら、やはり先生に見破られて
「よくわかっていないことを喋るのが一番ダメなんだ!」
って、すんごく怒られたっけ。
まぁ世間には、よくわかっていないことを自信たっぷりに喋る輩が多いし、それで相手や自分自身を「わかったつもり」にさせている輩も多いし、その「わかっているふり・つもり」に変に長けていて「あぁこの人、ずっとこういう生き方をしてきたんだろうな」というのを晒して回っている人もいるけど。
次はもっとちゃんと調べて、責任と自信を持ってやりたいなぁ。
もちろん本編もきちんと覚えて、さ。
そうそう。私が質問にまともに答えられずヨレヨレになっていたら
「何だか、いかにも『研究会』ってな雰囲気になってきましたねぇ」
と、冗談っぽく言われたっけ。皮肉かもしれないけれども。
(「杉落研」=「杉並江戸落語研究会」)
というわけで。
2週間後の杉落研では、今回私が質問に答えられなかったこと・本編に関する内容を、まず「研究会」っぽく解説させてもらい、それから講談本編の練習を……なんて考えております。
まぁ、どこまでできるのか、どれだけの需要があるのか、判らないけど。
杉落研の皆さん、断続的に降る記録的な大雨の中、今回も有難うございました。
(幸い、この日の私はタイミングよく、ほとんど濡れず)
昨日9月10日(水)は、某デイサービスにて落語『たらちね』を一席やってきました。
落語ではありますが、次は講談『秋色桜』を勉強させてもらう予定。
この『たらちね』は、『秋色桜』にも出てくる「教養はあるがツンツンしていない若い女性」と「がさつだが包容力のある男」の練習も兼ねています。
『たらちね』には「恐惶謹言(きょうこうきんげん)」「よって件(くだん)のごとし」という、今の我々には馴染みがなくなった古い言葉が出てきます。
これらは「酒に酔ってグデングデンに」にも絡んでサゲ(最後のオチ)に出てくる。
最後に「???」となって終わらないよう、マクラでこれらの解説をさせてもらいました。
プロだったら「さりげなく、面白く」これをやるところでしょう。いわゆる「仕込み」としてこれらの言葉を客の頭に残しておき、サゲで「あ~、それであんな話をやっていたのか! 上手いな!!」なんて思わせる。
しかし、私にそんな腕はない。
なので
「みなさ~ん、今説明したこれらの言葉、最後にまた出てきますよぉ。覚えておきましょうねぇ」
なんて、野暮にやっちゃった(笑)。
某デイサービスの皆さん、今回も甘えさせていただき有難うございました。
次は講談をやらせてもらうつもりなので、よろしくお願いします。
そして、今回もご一緒させていただいた杉落研の方々、画像を有難うございました。
今日11日(木)の杉落研会合では『秋色桜』の前半部分をやらせてもらうつもりです。よろしくお願いします。
※着物は先月と同じ「なんちゃって絽」(実はポリエステル)。夏用のこれを着るのは今年、これが最後かな。




