12人の映像作家が愛をテーマに撮影した短編を群像劇に仕上げた「ニューヨーク、アイラブユー」(2009年)をご紹介します。
"p732112440" Photo by jdxyw
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舞台はニューヨーク。オシャレな映像と雰囲気です。
で、色んな男女が登場します。色んな恋模様・人間模様があるんです。
フワッとした、ありそうでなさそうな、大都会という人間交差点のお伽話。
各エピソードに強い関連はなく、あるエピソードに出ていたキャラクターが別のエピソードに出てたりするくらいかな。
グランドホテル形式みたいに1つのラストに皆が向かうこともない。
強いて言えば、ハンディカメラ片手にニューヨークの人々を撮影している女性・ゾーイが唯一色んなエピソードを繋げる存在ですかね。
「ニューヨーク、アイラブユー」は、オムニバス的な群像劇なんですね。
僕が気に入ったエピソードは、岩井俊二監督、オーランド・ブルーム&クリスティーナ・リッチ出演「映画音楽家」。
それとブレット・ラトナー監督、アントン・イェルチン&オリビア・サールビー&ジェームズ・カーン出演「車椅子でプロム」。
両方とも、ラストにクスッとしたり、ホンワカと心があたたまるオチがよい。
対して他のエピソードで気になったのは、監督によっては表現があまりに露骨で、個人的には×。
人間にはイマジネーションという能力があるから、露骨な表現はラブコメには不要です。
あまりにモロな表現は、スタイリッシュさに欠けますね。
まぁ、全体としてはシャレオツな本作は「パリ、ジュテーム」(2006年)の続作とのこと。こちらも観たくなりました。
ニューヨークの名所や何気ないストリート、ホテルの一室を観ているだけで旅した気分になりますよ。