バスター・キートン監督・主演のスラップスティック・コメディ「キートンのセブン・チャンス」(1924年)をご紹介します。
"Seven Chances" Photo by bswise
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証券会社の経営者ジミー(バスター・キートン)は冴えない男。
ジミーはメアリーに恋の告白をしますが良い返事はありません。それでも諦めないジミー。
ジミーは詐欺事件に巻き込まれて金策に奔走していました。
ある日見知らぬ弁護士から「あなたは祖父が亡くなったので700万ドルもの大金を遺産相続する権利がある」と聞いたジミー。
しかし相続するには「27歳の誕生日の夜7時までに結婚すること」という条件が。
しかも誕生日は今日だった!
おっと、7時までにはまだ時間がある。
そうだ、ずっと思いを寄せているメアリーに求婚しよう!
ジミーからプロポーズされたメアリーは嬉しく思うのですが、今日中に結婚する理由を聞いたメアリーは不機嫌になっちゃうんですね。
メアリーにふられて意気消沈のジミーに、共同経営者が「僕を助けると思って結婚してくれ」と7人の女友達を紹介(※タイトルの「7つのチャンス」)。
しかし、女性陣に笑われて即撃沈。
見境なくなったジミーは、視界に入った女性を次々プロポーズし始めるという無茶苦茶な状態に。
さらには共同経営者が「多額の遺産が入る若手証券マンが今日中に花嫁募集!」と新聞広告をかけてしまったからさあ大変。
花嫁希望の女性陣が教会を埋め尽くし、ジミーを追いかける騒動に発展。
キートンのスタントが凄すぎます。
崖っぷちをジャンプして大木にしがみつき、そのまま地面に倒れちゃうとか、転がる岩をよけまくるとか。
元祖トム・クルーズですね。
ドわ~っと花嫁たちが波のように走ってくる名シーン。
ドタバタコメディですけど、なるほどなあ…という心温まるオチが何ともいい味わい。
キートン、そしてチャップリン、ロイドの三大喜劇王は、文字通り笑いのために体当たりだったんですよね。スゴすぎです。