今回は「チャップリンの消防夫」(1916年)をご紹介します。
チャールズ・チャップリンのサイレント時代初期の短編です。
1916年当時の消防隊がまず興味を惹きました。
消防車が馬車なんです。最新式が蒸気自動車らしき消防車(上の画像)。
これで消火活動か…という小さなサイズです。
当時のロサンゼルスは何にも無いのんびりした土地だったんだな…ということも分かります。
消防士のチャーリーは、寝坊したり、ドジで他の隊員達からいびられている男。
チャーリーとお馴染みエリック・キャンベル演じる見るからに威張りくさった隊長とのドタバタ劇が大笑い。
ドリフで言えばチャーリー=志村けん、キャンベル=いかりや長介か。
ド定番で観ていて安心感の域です。
終盤、エドナ・パーヴァイアンス演じる娘を救出すべく、屋敷の壁を素手でよじ登るチャップリン。
体当たりのスタントをひょいひょいやってのける驚異の身体能力が本作でも観られます。
さんざん嫌な思いさせられてきたチャーリーに春が来て、ザマーミロという。
カタルシスなハッピーエンドもよいですね。