「インクレディブル・ハルク」(2008年) | ネコ人間のつぶやき

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 マーベル・コミックが生んだ超人ハルクを描いた「インクレディブル・ハルク」(2008年)はMCU第2作として公開されています。

 

"The Incredible Hulk" Photo by Max

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 科学者ブルース・バナー(エドワード・ノートン)は実験で浴びたガンマ線の影響で緑色の巨人ハルクとなって、同僚で恋人ベティ(リヴ・タイラー)と彼女の父ロス将軍に怪我を負わせてしまいます。

 

 逃亡したブルースはブラジルで独り潜伏生活。

 

 怒りの感情が高まり、脈拍の上昇によってハルクに変身してしまうブルース。

 

 治療法を実験しながら怒りのコントロールをブラジリアン柔術の師匠に学んでいます。

 

 この師匠役でヒクソン・グレイシーが登場(本物だ!)。

 

 ヒクソンがブルースに「怒りのコントロールの方法は肉体のコントロールだ」と呼吸法を教授。

 

 ヒクソン、横隔膜を動かす有名な呼吸法を披露。

 

 ヒクソンの教えを「心を整えるには身体を整えよ」と私は解釈しましたが、アンガーマネージメントとしても理にかなっていますね。

 

 話を戻します。

 

 しかしブルースの居場所を突き止めたロス将軍は、ブロンスキー(ティム・ロス)率いる特殊部隊を投入。

 

 ハルクの怪力を目の当たりにしたブロンスキーは、ロス将軍に志願して超人血清を過剰投与。


 さらにはブルースの血液まで求めてブロンスキーは自分に投与、その結果、怪物アボミネーションと化して暴れ出す。…

 

"New Hulk Trailer up" Photo by Manuel Sanvictores

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 エドワード・ノートンがブルースを演じることで、ナイーブで悩ましい男になっています。

 

  キャプテン・アメリカを生んだスーパーソルジャー計画を勝手に再開、失敗を隠蔽するためにブルースを追うロス将軍。

 

 そんな父親を軽蔑しているベティ。

 

 ブルース(ハルク)に何度も「大丈夫よ」と語りかける彼女は母性愛溢れる女性として描かれています。

 

 孤独で悩み深いブルースにとって唯一の存在でほぼ女神さまですね。


 

 本作を以前観たのに話を覚えていませんでした。

 

 久々に観直したのですが、うーん、何でしょう?…冗長に感じました。

 

 退屈感を憶えたのはなぜか?脚本なのか、うまく言えないんですけども。

 

 主人公に似たヴィランが現れてラストに対決、というのもマーヴェル映画(第一作)のパターンですが、それだけじゃないと思うんですけどもね。

 

 本作にはノートン、ウィリアム・ハート、ティム・ロスら名優が集結。

 

 近年のアメコミ映画は大人も楽しめるように作っていますが、本作については演技派俳優達が勿体なかったかな…と。

 

 ハルクの独自性は、己の制御できない怒りによって制御出来ない存在に変身してしまうことだと思うのです。

 

 アンガーマネージメントが出来ない時に文字通り我を忘れて暴れまくってしまう、という。

 

 折角エドワード・ノートンが演じるのだから、ポップにではなく、その悩ましさがもっと深掘りされたら面白くなったのかな…。