Dlifeで放映されていた人気海外ドラマ「バーン・ノーティス 元スパイの逆襲」シーズン7(ファイナル・シーズン)が先週で終了しました。
ファイナル・シーズンは元CIAエージェント・マイケルが恋人のフィオナ、母のマデリン、仲間のサムとジェシーを自由にするためにCIAと取引して、単独潜入捜査をするところから始まります。
マイケル(ジェフリー・ドノヴァン)とフィオナ(ガブリエル・アンウォー)。
"burn notice" Photo by friskytuna
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マイケルは潜入先の組織の女スパイ・ソーニャを助け、彼女を手がかりに潜入先のボス・ジェームズの信頼をついに勝ち取ります。
しかし、マイケルのために自分の命の危険を顧みずに助けに来るような悪のカリスマ・ジェームズに次第に惹かれだしてしまうマイケル。さらには組織の情報を得るために敢えて男女の仲になったソーニャにも情がわいてしまう。
最初の目的は自分と仲間の自由のためにジェームズの組織を壊滅することだったわけですが、どんどん心の闇に取り込まれ、道を踏み外してゆくマイケルはどうなるのか?・・・
<この後の文章は最終回の前の回のあらすじを含みます。まだご覧になられていない方はその点をご了承ください>
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ソーニャを演じたアローナ・タル
"Alona Tal" Photo by kmgsquidoo
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ジェームズは自分の計画がCIAに漏れていたことを知ってソーニャを疑います。で、非情になりきれないマイケルはソーニャを見捨てられず「自分はCIAの潜入捜査官だ」と自ら言い、ソーニャを救う代わりに覚悟を決めます。
ジェームズはマイケルの事情を知り、自分が出頭することでマイケルに手柄をとらせ、自分は一生独房だが、マイケルとソーニャに後を託せる、と言うのです。
マイケルはジェームズの意思を継ぐことを決め、CIAを裏切ろうとしたそのとき、フィオナがマイケルを元の道に戻すため命がけで現れます。ソーニャはフィオナに銃を向けます。マイケルの決断は・・・。
マデリン(シャロン・グレス/左端)、その隣が親友のサム(ブルース・キャンベル)
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マイケルの究極の人生の選択をフィオナとソーニャのどちらを選ぶのか、という男女の三角関係の決着に重ねて描いたあたりが巧い作りになっておりますね。
両方を選べない人生。両方を選べない男女の仲。これが絡み合っているのです。マイケルの任務は非情ですが、人間・マイケルは情が深い。だから選択にあたっては身を切る思いなわけですね。
時は遡り、アイルランドの酒場で男といるフィオナと視線が合ったマイケル。「あの女はやめときな」と忠告されますが自分の直感に従ったマイケル。
そしてそのマイケルに直感的に惹かれたフィオナ。この出会いの夜に二人の運命は決まっていたのでしょう。
マイケルとマデリンの家族愛に泣かされます。孤独な人も、血のつながりがなくとも誰かと絆が芽生えれば家族のようなもの。
そういう人の情がベースになっていることがこのドラマの人気の秘訣だったのでしょう。そして遅かれ早かれ平和で安息の日々を人は求める、ということも。
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