「コールドケース 迷宮事件簿」。私はDlifeで観ていたのですが、昨夜最終回でした。もうね、「コールドケース・ロス」ですよ。それだけいいドラマだったなぁ・・・と思いますね。
フィラデルフィア市警のリリー・ラッシュ(キャスリン・モリス)は未解決事件(通称コールドケース)を担当する女性刑事。時には何十年も前の事件を再捜査することもあります。
そして同時にリリーは自分自身の複雑な家族関係の未解決な問題というコールドケースを心に抱えているのです。
ヴェスパの後ろに乗る主演のキャスリン・モリスです。
"Actress Kathryn Moriss and guest arrive at the 17th Environmenta" Photo by yellowblade67
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今はリリーにとって血のつながった人は幼いころ家を出て行った父親と、行方知れずになっている問題を抱えた妹しかいない。
ファイナルシーズン、父親との関係修復がなんとか進み、そしていよいよ父親の今の家庭(後妻と息子)との対面がやってきます。
互いに会いたいような、会いたくないようなぎこちなさ。父の新しい家族から何度も食事に誘われるも電話に出なかったリリー。でも成り行きで父の新しい家族とついに食事をすることに。
父の妻は遠慮するリリーのお皿に料理を盛ってからこう言う。「あなた達が外でコソコソしてたのはわかっていたわ。3度の食事も無駄にしたし。・・・でも今後は誕生日もクリスマスも一緒にいてもらうわね。あなたは家族なんだから」。
う~ん、こう言ってくれるとリリーは嬉しいですね。肝っ玉母さんの優しい強引さがありがたかったでしょう。
そしていよいよ大詰めの前回と最終回については、まだご覧になっていない方がみえると思いますので詳しく書きませんが、仲たがいして行方知れずだった妹とリリーの思いがけない再会と、事件に巻き込まれた妹を探すことになったリリーは・・・という展開でした。
リリー・ラッシュ(キャスリン・モリス)
"Lilly Rush" Photo by yellowblade67
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リリーは「いつまで血がつながっているということで姉の重責を背負っていかないといけないのか?」と複雑な家族の業に対していら立ち、葛藤しつつも、家族の絆というものから目を逸らさない女性として描かれていました。
リリーの相棒のスコッティをはじめ、コールドケースの捜査チームの同僚たちも人間だから、罪悪感、健康問題、家族の問題等など・・・皆個人的な問題や悩みを抱えている。
皆が個人的なコールドケースを抱え、「時」としか言いようがないタイミングが来たとき、その問題に人知れず対処しているのです。
リリーの相棒、スコッティ・ヴァレンズ(ダニー・ピノ)
"COLD CASE" Photo by yellowblade 67
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人は皆人知れず何かを背負って生きている。もしその難解な個人的なコールドケースに手をつけたならば、厳しい局面を超えて「CLOSED(解決)」できれば新たな境地ですね。
家族の絆と家族ゆえの業。近年日本でもオープンに語られるようになってきた大切なテーマをこのドラマは教えてくれていたと思いますね。
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