海外ドラマ「コールドケース 迷宮事件簿」。フィラデルフィア市警の女性刑事、リリー・ラッシュ(キャスリン・モリス)を中心に、過去の未解決事件(通称:コールドケース)の再捜査を行う物語です。時には何十年も前の事件を取り扱うこともあるのです。
リリー達は、再捜査の依頼を受けたら、倉庫から「COLD CASE」と書かれた資料の入った箱を開ける。そして事件が解決したら「CLOSED(解決済み)」と記して倉庫に戻すのです。空白の年月が埋まる作業なのですね。
ヒロインのリリー・ラッシュ (キャスリン・モリス)
"Lilly Rush" Photo by yellowblade67
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リリーは幼い頃に父親が家を出ています。それ以来、家にはアルコール中毒の母親と妹の3人暮らし。母親の問題は深刻で、リリーは幼少期から苦労し続けます。
リリーが大人になって、母親に対して複雑な思いがありますが、「誰かが看てあげないと」という思いで母親の面倒をみるリリー。でも母親は亡くなる。
その後、リリーは家を出て以来会っていない父親の居所を知ります。リリーは自分を置いていった父親にも複雑な思いがあるので、最初は遠目に見ていましたが、ある日、意を決して父親に会います。
それ以来、リリーと父親との交流が再開したのです。父親も家を出てから、リリーを気にしていたこともあって、昔のようにふたりでチェスをしたり、自然に思い出話になるわけですね。
同時に父との交流は亡くなった母親への気持ちを賦活します。これらはリリーにとっての未解決な心の案件、リリーのコールドケース。
この親子関係にまつわるコールドケースをリリー自身が解き明かす作業が、刑事としてのコールドケースの合間に描かれます。
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さて、様々な事情で疎遠だった親子やきょうだいでも、何らかのタイミングで関わる機会があったりするかもしれませんね。
そういった機会がなくても、特に人生の節目には人は心のどこかで思い出したりするものです。
リリーのように、実際に関わって複雑な思いを抱えながら空白の年月を埋める作業を行うことは、躊躇するものですし、勇気が要るものです。
ですので、避けて通るのもひとつの方法です。人生同様、その人自身が決めることだと思います。
場合によっては、空白の年月を埋めることを決める場合もあることでしょう。その場合、人は時間をかけて、心の未解決案件を何とかひも解くことを始めるわけですね。
どうしても過去と向きあう心の作業になるので、嫌な思い出の蒸し返しを互いにする可能性はあります。理由があって空白の時間があったわけですから。
実際、リリーも父親と穏やかなひとときを過ごすこともあれば、互いに恨みをぶちまけることもあります。
でも、時間をかけてその難しい作業が氷が溶けるように進むなら、過去の歴史自体は変わらないけれども、その解釈や意味づけ、関係性などが変化得るものでしょう。
少なくとも、人は意識していてもいなくとも、心の中に親子関係のイメージがありますね。そのイメージとどう付き合い、どう折り合ってゆくか、といった作業を人は心のどこかでしながら生きているのでしょう。
<お知らせ>
○ねこまんまさんのブログより:収容されているワンちゃんの新しい飼い主さま募集の情報です。リブログ、拡散希望です。どうぞよろしくお願いいたします。記事はこちらです→ http://ameblo.jp/nekomanmatokarikari/entry-12177557600.html
○ねねこさんのブログ記事より:7月3日の記事でお知らせした迷い犬さんの飼い主さまが見つかったそうです。ご協力ありがとうございました。記事はこちらです→ http://ameblo.jp/ne-neko-house/entry-12177534292.html