今回はデュラン・デュランの「A View To A Kill」(1985年)のお話です。「007/美しき獲物たち」の主題歌ですね。
"VI-07-F001" Photo by Johan Oomen
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デュラン・デュラン、佳いですね。
サイモンの80年代的ハチマキはアイコンだと思いますよ。
みんな、カッコいいな~。
さて、「007/ゴールドフィンガー」(1964年)で、ショーン・コネリー演じるジェームズ・ボンドが「ビートルズは耳栓をして聴くべし」と言っていました。
なので、 当初はボンドはロックが嫌いという設定だったんですね。
トラディショナルなイギリス紳士はロックなど聴かない、と。
しかし、時を経てロジャー・ムーアの007第1作「007/死ぬのは奴らだ」(1973年)の主題歌がポール・マッカートニー&ウィングスだったんです。
ムーア版007は、良くも悪くも時代に柔軟に適合していましたからね。
で、ロジャー・ムーアさいごの007「美しき獲物たち」は、80年代英国ニューウェイブの雄デュラン・デュランです。
以前、「ベストヒットUSA」で、小林克也さんが「A View To A Kill」についてエピソードをお話されていました。
あるパーティーでジョン・テイラーが酔っぱらって、007のプロデューサー、アルバート・ブロッコリーに絡んでしまった。
で、ジョン・テイラーはブロッコリーに「(ボンド 愛用の)アストンマーチン買ったよ。ステイタスだからね。007は好きだけど、主題歌だけは当たってないよね。僕らに任せてよ!」。
そうしたら後日、デュラン・デュランにオファーが。
で、「A View To A Kill」はシリーズ最大のヒット曲になりました。
歌詞はスパイアクションらしく標的を狙うスナイパーの視界。
でも、それはメタファーなんだと思います。
恋のターゲットを探す積極的な愛の歌なんじゃないかな、と僕は勝手に解釈しています。
その場合、歌詞の主人公は肉食男子(あるいは肉食女子)ですね。
「A View To A Kill」はとてもスタイリッシュなMVです。
結局なにが言いたいのか分からないけど、雰囲気あるわ~みたいな。
80年代のMVってこういう感じが多かったですね。
サイモンのこねくりまわしたセクシーなイギリス声によるボーカル。
そしてデュラン・デュランらしい「ジャン!ジャンジャジャン!…」というシンセサイザーサウンドがカッコいい!