ユング心理学でセラピストの気持ちを読み解く
【シリーズ第5回】
「前提」が変わると、世界が変わる
〜 一度開いた目は、もう閉じられない 〜
前回は「分化」——ひとかたまりの感覚が、輪郭を持って見えてくることをお話しました。
今回は、その先に起きる「意識の不可逆的な変化」についてです。
これは少し不思議な感覚の話です。
「前提」って、そもそも何?
私たちは誰でも「当たり前」だと思っていることがあります。
それが「前提」です。
技術が高い人が、選ばれる。
→これが「前提」になっている人は、技術を磨くことしか解決策が見えない。
この前提が「当たり前」の間は、自分がその前提の上に立っていることすら気づきません。
前提が崩れる瞬間
分化が進み、解像度が上がってくると、ある瞬間に気づきます。
『クライアントは、技術だけを買っていたわけじゃなかった』
指名してくれているお客様に「なぜ私を選んでいるか」を聞いてみると、多くの場合こんな答えが返ってきます。
「なんか話しやすくて」
「施術中に安心できる」
「ここに来ると気持ちが楽になる」
「体だけじゃなくて、話を聞いてくれる感じがする」
技術の話、あまり出てきませんよね。
もちろん技術が土台であることは間違いないのですが——クライアントが「選ぶ理由」は、もっと総合的なものなのです。
一度気づくと、もう戻れない
これに気づいた瞬間、問いが変わります。
「どうすれば技術を上げられるか?」☛「どうすれば、来た人が安心できる場を提供できるのか?」
この問いの転換は、一度起きると不可逆的です。
「技術だけを見ていた自分」には戻れない。
ユングはこれを「意識の不可逆的変化」と呼びました。
目が覚めた後は、目が覚める前には戻れない
これは怖いことではありません。むしろ、成長の証です。
☝前提が違うと、話が噛み合わない
余談ですが、前提が変わった人と変わっていない人の間では、話が噛み合わないことがあります。
「技術が全て」という前提の人と「技術は土台のひとつ」という前提の人が同じ言葉を使っていても、
まるで別の話をしているように感じる。
これもユングが指摘していた現象で、
「異なる心的発達段階にある人間は、同じ言語を使っていても別の世界を生きている」と言っています。
【今日の問いかけ】
指名してくれているお客様に、 こっそり聞いてみてください。
「なぜ私を選んでいますか?」
その答えの中に、 あなたの「前提の外側」があるかもしれません。
次回は最終回!
「では今日から何をすればいいか」を、具体的にお話します。
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