臨床心理士の酒匂努先生にお話しをお伺いしました。
前回の内容はこちら
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【認知行動療法】の効果が高いクライエントさんは
どんな方なのでしょうか。
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① 真面目なビジネスマンの症例
係長職。自分が昇進した数ヶ月後から売り上げが低下。
部下に迷惑かけまいと一生懸命残業するも状況は好転せず。
「自分は係長に向いていない」「自分は仕事の能力がない」などと考え、うつ病を発症。
しばらく休職したが、会社に戻っても無力感や部下への罪悪感が消えず再び症状再燃、再休職へ。
そこで認知療法で現実的に考えるトレーニングをした結果…
「売上げ低下は自分の能力のせいではなく、他社の進出が最大の要因」
「そもそも仕事が評価されたから係長になれたのだ」などと考え、抑うつ気分が改善。
その後は再発なく仕事に従事できている。
② 対人緊張が強い主婦の症例
PTAや保護者会にて
「相手に何か変なこと言ってしまったのではないか」
「自分はみんなから嫌われているのではないか」などと考え、集まりに参加するときの緊張感が強い。
表面上は普通に振る舞っているが、内心ドキドキして冷や汗が出る。
そこで、認知療法で柔軟に考えるトレーニングをした結果…
「仕事では無いのだから、与えられた役割をしっかりこなしていれば、それ以上良い評価を得る必要はない」
「自分のためではなく、子供たちや学校のために少しでも貢献できればそれで良いのではないか」
と考えるようになり、次第に緊張感が緩和されていった。
自分が【認知行動療法】を好きな理由です。
【認知行動療法】では「認知」「行動」「気分」「身体の状態」の4つの要素から人間を理解します。
この4つは互いに影響し合っていて、1つがマイナスに変化すると、他もマイナスになります。
マイナスな相互影響が続くとこれらが「悪循環」となり、うつ病が形成されます。
逆に、1つの要素がプラスに変化すると、他もプラスになります。
「認知」や「行動」のあり方を変えることで「悪循環」を断ち切ると、
うつ病の症状にも軽快していくことが多いのです。
【認知行動療法】のカウンセリングでは、クライエントさんの話を聞きながら
この悪循環を見出し、図示していきます。
目に見えない心の問題を「見えるカタチ」で解き明かしていきます。
しかも、専門家しか分からない難解なものではなく、
カウンセラーとクライエントさんが一緒に理解できる点も重要です。
また、悪循環のカタチが明らかになると、具体的に対処する方法も見出せます。
つまり、悪循環を解明し、具体的な対策を実行すれば
自分でうつ病をコントロールできるようになり、最終的には自分で再発を防ぐことができるのです。
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なるほど~~~
そこでこんなデータが出るのかもしれませんね!
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【認知行動療法】が有効な人は、さきほどの事例であげたような、
うつ病・双極性障害で休職している人
対人恐怖や対人緊張に悩んでいる人(社交不安症)
何か苦手な場面や怖いもの・場所がある人(不安症・恐怖症)
何かが気になって仕方ない人(強迫症)などです。
ご予約サイト https://reserva.be/therapilasis