★カウンセラーより★【CBT認知行動療法・3】 | セラピラシス☆オンラインカウンセリング

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前回は、カウンセリング方法の一つ【認知行動療法】についてご紹介させていただきました。

 

薬が効くうつ?カウンセリングが効くうつ?

 

今回は、実際に【認知行動療法】でカウンセリングをしている

臨床心理士の酒匂努先生にお話しをお伺いしました。

 

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【認知行動療法】は、実は様々な技法の総称です。

認知療法・行動療法・マインドフルネス(瞑想)・リラクセーション法

その他多数..,

 

例えるなら、

ガスト、デニーズ、ココスなどを総称して「ファミレス」というのと同様、

【認知行動療法】も上記のような様々な技法の「総称」です。

 

これらの技法はうつ病だけでなく、双極性障害、社交不安症やパニック症(※)などの不安症

強迫症、など様々な精神疾患に有効とされています。

 

SADSocial Anxiety Disorder 社会不安障害、社交恐怖とも呼ばれることがあります。

PDPanic Disorder パニック障害とも呼ばれることがあります。

OCDObsessive Compulsive Disorder 強迫性障害と呼ばれることもあります。

2014年 DSM-5で社交不安症、パニック症、強迫症に名称変更

 

この疾患にはこの技法が有効というのはある程度ありますが、

実際には1人の患者さんに対しても症状や時期、タイミングを見計らって

【認知行動療法】の中から複数の技法を用いることも多くあります。

 

うつ病の認知行動療法

うつ病の人でも時期によって有効な技法は異なります。

急性期と、回復期/リハビリ期

の2つの時期に分けて、どんなカウンセリングをするのかご紹介します。

 

※急性期※

病状が重い時期)

薬物治療と休養が基本ですが、それに加えて<行動活性化法>など行動療法的アプローチをします。

『病状を悪化させる不適切な行動』を減らし、

『病状を安定させる適切な行動』を増やすのが<行動療法>です。

 

例えば、寝る時間や起きる時間を固定化して生活リズムを整えたり

朝日を浴びて体内時計をリセットしたり

家事や散歩など少しずつできる活動を増やすなどします。

 

 

※回復期・リハビリ期※

(うつの症状が少し落ち着いてきたら)

<認知療法>

「認知」とは物事の捉え方や考え方のことです。

『気分を落ち込ませないような考え方』の練習、これが認知療法です。

マイナス思考を繰り返すと気分が下がりやすくなります。

うつ病の方は何事も悲観的に物事をとらえ、マイナス思考をしやすい傾向にあります。

 

例えば、友達から誕生日プレゼントをもらった時…

多くの人は

「私の誕生日覚えててくれたんだ爆  笑

「私のためにわざわざ準備してくれたんだ照れ

などと考えて「嬉しい爆  笑」「ありがたい照れ」と言う気持ちになります。
 

しかしうつ病の人は・・・

「また1つ歳をとってしまったガーン

「私なんかのために悪いなショボーン

「お返しどうしようかな、めんどくさいなえーん

などと考え、「残念ショボーン」な気持ちになったり「おっくう感ショボーン」が増したりします。

 

ここで1つ注意したいのは、ポジティブ思考をすると言うことではありません。

認知行動療法では

「現実的で合理的な考え方」

「柔軟で1つのことにとらわれ過ぎない考え方」を目指します。

 

認知療法では、目に見えない自分の考えを扱うので、考えや気分を紙に書き出して文字化・見える化することが有効です。

その際『コラム表』というワークシートを用いることが一般的です。

 

ただし、紙に書いたり、自分の認知と向き合うにはそれなりのエネルギーが必要です。

また自分の考え方のクセなど、自分の目をそむけたくなるような部分を扱うので、

うつ病の急性期などでは負担が大きすぎることがあります。

 

実際には【認知行動療法】は薬物療法と並行して行われることが多いです。

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うつ病の認知行動療法について、臨床心理士の酒匂努先生に教えていただきました。

次回は具体的にどんな方をカウンセリングしたのかなど、ご経験を教えていただきます。

「コラム表」がどんなものかも気になりますね。

お楽しみに。