地下鉄の風
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『地下鉄の風』
明鏡ゆらぎ
地下鉄が行って 後を追う風が
ホームのざわつきを かき消している
頭の中で 纏まらなかった
色んなことが 遠くに感じる気がする
ふと気付けば 歩いている
当たり前のように 足を踏み出して
嫌なことがあった あの時の帰りもそう
嬉しいことがあった あの日の帰りもそう
あなたはいつも 進んでいること
呆れるくらい 思い知らされる
上手くいかない ことばかり思い返して
上手くいった ことには気もとめない
どちらも同じ やがて薄れていくのに
どうして 嫌なことを大切にしてしまうのだろう
ふと気付けば 目の前の道
たくさんの迷路を見るだけで 怯えてしまって
どの方向かを探しているはずなのに
迷子になったことに すでに悩んでしまっている
進んだ先がどこに着こうと 選んだ先にしか
分らないことばかりなのに
あぁでもないとか こうでもないとか
想定するはずが 自分の想像に飲まれてしまって
不安を消すために 考えているはずなのに
自分の中に さらに不安を生みだしている
ふと気付けば 思い出す
あの時もきっと そんな感じだった
今から眺める あの時があったから
今を眺めてる その時のあなたが在る
会話は決して出来ないけど
時間があなたを導くように
だいじょうぶ だいじょうぶ
あなたが気付かなくても
あなたは今日も
しっかりと
しっかりと 足を踏み出して 歩いてる
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秋空に優薄風
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『秋空に優薄風』
明鏡ゆらぎ
青く 高い空を見上げていたら
とても 薄い風が通り抜けました
薫りも弱い 抑揚もない
何も変わらない 秋空の青
丸い 青い星を眺めていたら
とても ゆっくり回っていました
眺め続けると ゆっくり過ぎて 変化が分らない
まるで止まっているような 青い星
「もしも この星の速さが 今よりも少し早く回っていたなら
君の 辛さや 嫌なことが 少しだけ早く終わるのかな」
秋空を抜ける風は
何時の季節よりも 少し優しくて
何も難しく考えなくていいんだよ
そんな ひとりごとを 聴かせてくれるようです
青く 高い空を見上げていたら
とても 薄い風が通り抜けました
毎日複雑に塗り重ねられた
濃すぎる心の膜を
薄めてくれるような秋空の下―。
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