『 続 (6)』
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『 続 (6)』
明鏡ゆらぎ
瞬間と言うものに これほど直面したことはなかった
ほとんど状況が変わらない 景色も変わらないのに
確実に 瞬間を 自分全体で意識している
こんな風に いつも生きていたなら
もっと大切に日々を送っただろうか
それとも しばらくしてすぐに
疲れてしまい 時と場合においてだけ
瞬間を大切にして生きていただろう かな
いずれにしても もったいない程に
瞬間は過ぎ去って行き 惜しげもなくやってくる
確かに生き物でないなら 無尽蔵だろう
でも
生き物にとっては 残りがどんどんと減っていくんだ
止めたくても 止めれない
湯船にお湯を張り そして 栓を抜いて
お湯がどんどんと 流れだしていく感じか
量は 限られているのに たくさん残っていようが
残り少なくなろうが 同じだけ 零れていく
どんどん どんどん と 底を尽くまで
流れた水は 二度と返ってはこない
俺は その流れた水のような感じなのか
世界から落ちて どこに行くかは分からないけど
ただ 零れた水 流れ落ちた水 と言う現実だけが
ここにはある
そうだ 例えば水だ
俺たちは 生きている間に使うであろう水の量も
ある程度決められているんじゃないか
吸い込む空気や 吐き出す息だってそうだろ
大切にするって ことが単に無駄にしないってこと
じゃなくて 無駄に属させないってことなんじゃないのか
ただただ川に流れていく水を見て
無駄だとは思ったことなんて 一度もないじゃないか
!?
突然
次の瞬間
頬に何かが 微かに擦れた
でも その後の瞬間からは何も起こってこない
いろんな自問自答を繰り返していた俺は
また瞬時に我に返った
まだ 今も尚 しっかりと
落下し続けている
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『 続 (5)』
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『 続 (5)』
明鏡ゆらぎ
みんな元気にしているのかな
あいつはどうしているかな
愛犬は・・・・・・
何をどう言っても 一番普通ではないのは
間違いなく 俺だろう
ここはいったいどこなんだ
今は 今日は いつなんだろ
確かに 何度もこのことについては 考えてはみた
今が いつで 今がどこなのか
それがわからない以上 何もできないことそれ自体が
何度も辿りついた 答えではない 答えのようなものだな
どこから始めればいい?
どこを起点に考えればいい?
基準が・・・・・
ないんだ ここには
ただ
ただ ひたすら 落ち続けているだろうこと
それしか分からない
本当に俺は 落ちているのか?
たとえば 吸い込まれているとか 吹き出されているとか
そう言う可能性はないのか
でも 感覚だでは 落ちている感じがひたすらしている
感覚ではちゃんと
落ち続けている
もう みんなに会えないのだろうか
会えないのだろうか
戻れるとしても 同じ速さで 同じだけの時間がかかる?
もし 運よく どこかに無事引っかかって 落下が止まり
壁を登り始めてたとしても どれほど距離があるのか
ゴールがどのなのか まったく想像がつかない
きっと 途中で 力尽きてしまうだろう
きっと 途中で ・・・・・
もっと たくさん 色々 やりたいこがあるんだ 俺
ここじゃなく 普通の生活の中で もっと やりたいことがたくさん・・・
ここは いったい どこなんだよ
何を どう 考えて 後悔しても 希望を持っても
現に俺は 今も 落ち続けている。
その現実から抜け出せないことが 現実 なんだよな
落ち続けることに 何も抵抗出来ない
落下だけが 今もしっかりと 続いている。
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『 続 (4)』
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『 続 (4)』
明鏡ゆらぎ
いつまで 落ちるんだ
どこまで続いているんだこの穴は
どこの どの辺りなのか それが分からない以上
どうしようもない
普通に生活していた自分が
気付けば 訳の分からないところを
落下しているなんて 聞いたことがない
それでも 現に俺は今 間違いなく どこかを
落下し続けている。
睡眠 寝たのか寝ていないのか
その境目も分からない
もし 落下の終わりが来て
打ちつけられるなら 眠っている時の方が
どれだけ恐怖が少ないだろうか
とは言え 眠っているのかどうかさえも
自分で分からないのだから どうしようもない か
ん 俺 今 少し微笑んだ のか
いや 苦笑いか
苦笑いであろうと 微笑みであろうと いずれにしても
最後の笑いになるかもしれないんだよな
常に。
そう 常に 今のが最後の何か になるかもしれないんだ
最後と決められていないけど 最後にもっとも近いであろう
ひとつひとつ ってこと
そんなツマラナイことを考えている今も
落下し続けている
終りとして在るだろう底に向かって
確実に 俺は 今も 落ち続けている。
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『 続 (3)』
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『 続 (3)』
明鏡ゆらぎ
まだ 無事落ち続けている
不思議な現実
すぐ上とすぐ下 それだけがはっきりしている状況
すぐ上とすぐ下 以外はまったく何もわからない状況
体が慣れてしまったのか 頭が肯定してしまったのか
落ち続けていることが 止まっている感じになりつつある
経験がない だから 想定が単純にしかできない
つまり 瞬間瞬間の現実を 受け入れ続けることしか
確認はなにもない
思い返すことだけは 何度となく繰り返している
きっと それしか今は出来ないんだな
もっと 何か 別の今はなかっただろうか
過去のどこかで それじゃない選択をしていれば
今のこの状況は 別の形になっていたのではないのか
そんなことを 思い始める度に
次の瞬間に 全身を打ちつけられ
自分が終わるかもしれない現実に引き戻される
やはり怖さは 短いサイクルでやってくるらしい
受け入れたはずの現状を その度に覆し
恥ずかしいまでに 絶望と恐怖を感じ
そして 恐怖に支配されまいとまた
終わりが必ず来る前提で
自分を見つめ始める それの繰り返しの中
落下して続けている自分を見ては
変わらない現状を 受け入れなければならない
そうだ 俺は この暗闇の穴を まだ落ち続けているんだ。
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『 続 (2)』
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『 続 (2)』
明鏡ゆらぎ
パニック状態は とっくに終わり
周りを眺める冷静さを取り戻す時間あるほど
自分は 落下し続けていることもまた現実
どこまで。。。
底はあるのだろうか
間違いなくあるだろうな そう思う
もし無いとすれば
俺は 落下していないことになる
恐怖心と絶望感は もう半分くらいは麻痺していて
自分で 状況を分析しようとしているくらいだ
落下し続ける中で そのうち辿り着くであろう終わりを
無意識に受け入れてしまったのか
誰にも見つかることなく 知られることもなく
形も当然 発見されることもないだろう
自分の行く末を。
そんな同じ思考のサイクルを
何度も何度も繰り返している俺は
今も尚 落下し続けてる
確かにあるであろう 終わりと言う場所に向けて
ずっと 今も落ち続けている。
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