自ら学ぶまでは、教える立場に立つことは出来ません。
それは苦難の最中(さなか)、苦悩の最中、他に頼る者とてない絶体絶命の窮地で身につけなければなりません。
最高のものを得るためには、最低まで降りてみなければなりません。
こうした霊的覚醒、言いかえれば、飢えと渇きにあえぐ魂に霊的真理をもたらすことは、実に大切なことです。
それが地上での存在理由の全てなのです。
なのに現実は、大多数の人間が身につけるべきものをロクに身につけようともせずに地上を素通りしております。
ですから、いざ霊界へ来た時は何の備えも出来ていないか、さもなければ、一から学び直さなければならないほど、誤った思想・信仰で、ぎゅうぎゅう詰めになっております。
本来そうしたものは地上の方が遥かに学びやすく、その方が自然なのです。
悲しみの人を慰め、迷える人を導き、悩める人を救うためには、自らが地上で苦難の極み、悲哀のドン底を体験しなければなりません。
自分自身の体験で魂が感動した者でなければ、人に法を説く資格はありません。
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