「蝶々夫人」終了!! | K's Aria

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日々の活動や思考など気まぐれに語っています。公演情報も掲載します。

有難くも、今回はシャープレスを初日、中日と2回歌わせていただきました。



初日…
先陣を切る27歳の蝶々さん、それを中堅、ベテラン、そして子役が盛り上げていくという構図…
の筈だったのですが、蝶々さんの新人王級の熱演ぶりが、逆に我々主役、固め役(この際、脇役という言葉は失礼なので)に火を付けたという感じになりました。それはそれで良いことで、拍手を聞く限りではお客様も大変喜んで下さった様です。
私のシャープレスですが、一番のキーワードで痰が絡み、上手く言えなくなってしまった以外は概ね好評で、以前の細い響きで歌い通すことが出来、来てくれた友達からは声が前より若々しくなったと。
ピンカートンの不実な心行に対し、怒りに燃えてという演出の要求に、今まで誰もやらなかったアクション(一瞬ですが)を入れたところ、特に女性の皆さんから「良くやってくれた」「正義の味方、シャープレス」「やりィ~!!」との感想をいただいたのには、ホッとしました。

初日の舞台より(二幕)

 

初日のカーテンコール

中日の蝶々さんは、まろやかさと鋭さが共存したベルカントの持ち主で、時にはそのベルカントでリードし、時には我々が蝶々さん煽ったり、盛り上げたりという構図で。
終始安定のベルカントに支えられた蝶々さん、パッショナブルなピンカートンを中心に進められたドラマティックな舞台に、極めつけは自らに刃を向ける蝶々さんに駆け寄る子役の「ママ~!!」の絶妙なタイミング(稽古でもなかった)!! これには袖にいた多くの共演者、そして蝶々さんの涙を誘いました。恐らく多くのお客様もそうではなかったかと察します。
初日に残した課題を再調整して、或いはしながら歌い進め、前日よりも楽に歌え、また芝居も纏めることが出来た感…蝶々さんの熱演やピンカートンのパッションの煽り、予てからの役作りに、初日にいただいた「正義の味方・シャープレス」という評に乗せられたのもあって、より感情を表にした劇的なシャープレスはこの日も好評。


コーラスの皆さんと。シャープレスの芸者遊びという想。

 

中日の舞台より(三幕)

 

中日のカーテンコール

二日連続の主役登板に、最初は多くの人から「大変ですね」「大丈夫?」という声も…私的には2回も歌わせていただけたのは有難いの他の何ものでもなく、むしろそういったのも何事もなく熟すくらいじゃないとというのを心得ているので、そんな気持ちは微塵もありません。ただ今回は、スケジュールや舞台装置を考慮した都合で、調整には気を使いましたが、その点からも多く勉強させていただきました…

そして今日の楽日も盛会で、これにて千秋楽に御座りまする~

共演のキャスト、合唱を始め関係者の皆様、お疲れ様でした。
何よりも、お忙しい中にもご遠方より足をお運び下さった多くのお客様、誠に有難う御座いました!!