鎌倉殿の13人 37話解説~もし時政のクーデターが成功していたら~ | あき@旅するトリコニコ会

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今回は牧氏の変前夜までを描いています。畠山重忠の乱で信望を落としてしまった時政は義時・政子と対立。失脚し追放される結果を招いてしまいます。このラインは同じく脚本を書いた三谷幸喜の『新選組!』によく似ている。近藤ー土方ラインを軸とし彼らに敵対した隊士は皆粛清されました。今作は近藤は政子、土方は義時にあたるかなと思います。権威の政子に実務の義時を軸として幕府が成り立っていく、という感じです。


ですが今回はもし時政と牧の方のクーデターが成功したらどうなるか、を考えてみました。 政子と義時の排除に成功し実朝の出家と平賀朝雅を擁立した時政ですがその政権は長続きしないでしょう。当時時政は69歳。現代でも何があってもおかしくない年齢です。彼と牧の方の子供である政範はすでに亡く後継者がいない(庶長子の泰時は江間家を継ぎ、義時の次男の朝時(母は比企出身で当時正室の姫の前)を後継者にしようと考えていたとも)のです。義時の弟の時房が一番可能性がありますが畠山重忠の乱に兄と共に反対していることから排除されるだろう。平賀はまだ24歳、劇中ではその後の鎌倉殿に予定されていた善哉はまだ6歳。後ろ楯である時政がいなくなったら平賀は人望や実績の面で御家人の統制ができなくなり幕府は崩壊、あるいは義時と政子の復権がありうると思います。


そもそも擁立するなら娘婿の平賀より実娘阿波局の息子・阿野時元にすべきだと思う。平賀は源氏の出身ですが傍流の家系。対して時元の父・全成は頼朝の弟。嫡流の出身で時政は祖父の関係でもある時元なら申し分無いんじゃないか。のちに実朝が暗殺され義時は源氏の人間ではなく親王を将軍に任じ鎌倉に下向してほしいと朝廷にお願いしており時元はそれに反対し自身が鎌倉殿になろうとしますが失敗し殺害されました。


あるいは鎌倉殿ー平賀、執権ー時元ラインもありかと思ったけど古参の御家人は従うだろうか。時政も述べていますが三浦を味方につけられるかだよなあ。鎌倉殿直属の兵はほとんど無い、北条家の本拠は伊豆にあり動員に時間がかかる。鎌倉に最も近い所に本拠を構える三浦家こそがキングメーカーといえる立場にあります。


結論としては三浦義村が味方になれば勝てるということです(ただし義村はたびたび裏切りますので恩賞はあつく取らせましょう)。