最後まで患者さんの自立と自律を尊重しようと思っています。
自立は歩いたり食べたり排泄したり、できることは自分でしてもらうという自立です。
自律とは他からの支配や規制を受けずに、自分自身で建てた規範に従って行動することです。つまり、自分で選択してもらうということです。
人生は選択の連続です。
今日は魚じゃなくてハンバーグを食べようなどという小さな選択から
私はかずある職業から看護師になることを選んだという大きな選択まで
大小様々な選択を繰り返していきます。
なので、最後まで自分の人生を自分で選択してほしいと思っています。
具体例をあげます。
肺がん末期のYさんは、医師に「なんとかしてください」と言いました。
なんとかってなんでしょうか?
医師は命を助けて欲しいものだと思って点滴をして、酸素をして、治療をしました。
Yさんはたくさんの管につながれながら、命は長くなりました。
しかし、意識があり、苦しさでなかなか寝ることもできません。
意識がなくなっても、点滴で生かされている身体は
穴の開いたバケツ(臓器)に水をいれているようなもの。
代謝も不完全なので、体中がむくんでいきます。
黄疸と言って身体が黄色っぽくなっていきます。
治療をすれば治療をするほど患者さんの顔つきはむごいものになっていきます。
しかし、それを本人が望むなら、決して間違いではありませんが・・・・・。
大腸がん末期のSさんは、「痛いことは何もしないでいい、穏やかに逝かせてほしい」といいました。
体力はなくなり食事が食べられなくなってきました。
すると身体が脱水状態になり、省エネモードで寝る時間が増えていきます。
脳からは快楽物質がでて本人はHappyな状態です。
そのまま穏やかな最期をむかえられました。
どちらも間違いではないし、正しくもありません。
自分の人生です。
どんな最期を望むか、しっかり考えておきましょう。
そして、医師や家族にちゃんと伝えましょう。
それには、今から本気でいきる必要があります。
なんとなく生きていると自分の人生に責任をもてません。
他人にまかせる人生はやめましょう。
今から本気で自分の進みたい道を選び
自分の人生は自分で決めてほしいと思います。