看取りにも祈りは必要 | 看取り看護師めぐ〜死ぬとは最期まで生きること

看取り看護師めぐ〜死ぬとは最期まで生きること

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祈りには絶望の中でも希望が見出せる可能性があります。

自分のために祈るのはもちろん、他人が自分のために祈ってくれるのでもいいようです。

患者さんのために家族が祈ることは、素晴らしいことです。

家族は自分たちの仕事や生活で忙しくて、なかなか病院にはいけないかもしれません。

それでも、たとえ会いにいかなくても、「あなたのために祈っている」ことを伝えることはできます。

大切な人のために祈ることは、その行為自体ではなく、大切な人を想う気持ちが必要なんだと思います。

もし何もできなくても後悔しなくてもいいです。

ただ祈る

それだけでも大きな力になりえます。


心臓病専門医のランドルフ.バードは、自分の病院の冠疾患集中治療病棟(CCU) に入院している患者を対象にして、『とりなしの祈り』(人のために神に祈ること)が持つ効果を調べ、その結果を、『南部医学雑誌 Southern Medical Journal』という一流医学雑誌に発表した。

患者は、病気の重さに従って二群に分けられ、全員が標準的な薬物療法を受けた。加えて、一方の群に属する192名の患者は、三人から七人のとりなし役による祈りを捧げられた。とりなし役は、『急速な回復および合併症や死亡の阻止』を祈った。もう一方の群に属する201名は、祈りの伴わない治療を受けた。

結果を入念に分析したバードは、驚くべき発見をした。祈ってもらった患者は、対照群の患者と比べて、抗生物質や利尿剤や人工呼吸器による治療を必要とする比率が有意に少なく、それでいながら、全体の結果は良好だったのだ。バードは、とりなしの祈りは『CCUに収容されている患者にとって有益であった』と結論している。

バードが得た結果に触発されたドッシーは、本人の言葉を借りれば、『これを裏づけるか否定する可能性がありそうな研究を見つけようと、文献をあさり始めた。私は、自分で見つけ出したにもかかわらず、その結果に仰天してしまった。管理された研究室に祈りを持ち込めば、驚くべき結果が得られることの明らかな研究が、優に130件もあったからである。』ドッシーは、こうした研究をまとめ、自著『癒しのことば Healing Words』〔邦訳、春秋社〕で紹介した。

マイクル・B・セイボム(アメリカの心臓専門医)著
「続『あの世』からの帰還」より