〝考えないことの罪〟——「この国民にして、この政府」なのかを考える Part2 | Down to the river......

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前回に引き続き、世界中から「希代の悪法」と呼ばれている「特定秘密保護法」に関して、前回の補足と及び続報になります。



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このブログでは良く海外メディアの日本についての報道をご紹介しています。

それはなぜか?

3.11のフクシマ(福島第一原発事故)での教訓から、「大本営発表」の日本のマス・メディアの報道内容に接する上で、妥当性のある懐疑心なくして(または無防備で)信用できなくなったからです。

今回の特定秘密保護法案の強硬な国会成立に関しても、次のような指摘を見つけると、未だに日本のマス・メディアは「大本営発表」的な権力(政府・官僚)の広報機関に成り下がっているのではないか、と疑いが深まるばかりです。








「時事通信の解説委員」とはテレビのコメンテーターとして引っ張りだこの「田崎史郎」さんです。

彼の解説は「与党よりのバイアスがかかっている」と疑った方が良いのかもしれません……。




♪日本の新聞♪ - 茂木健一郎(日本語字幕)






昨年のミス・インターナショナルのグランプリに選ばれた「吉松育美」さんが、最初に「司法記者クラブ」で告発会見を行ったにも関わらず日本のマスコミが報道しなかったことを受け、「日本外国特派員協会」で再度告発会見を行ったことで世界中に配信され事態が表面化したことに対して、日本のマスコミの対応を批判する上記(↑)の動画を観ると、日本のジャーナリズムは本当に「地に堕ちた」感を持ってしまいますよね(苦笑)。



★ 茂木健一郎氏、脅迫被害のミス世界一・吉松育美さんの支援呼びかけ - 芸能 - 最新ニュース一覧 - 楽天woman




個人的にそれほど興味がないこともあって、この騒動の詳細な背景が良く分からず、一方の主張だけでは真偽のほどを判断できませんが、日本の報道機関が理由を説明せずに沈黙したままなのは、近年深まる「日本のマスコミへの信頼の低下」に追い打ちをかけてしまったのは事実でしょうね。

このような状況だからこそ、第三者の立場である海外メディアがどのような内容で報じているのか、それを知れば自分で判断する上で、多少なりとも「客観的」な材料を得られると、誰もが考えるのではないでしょうか。

また、僕の場合はそのこと(海外メディアの報道)を意識して Twitter のフォローをして来たので、実際に情報を得る(触れる)のはそれほど難しいことではありません……。







ニューヨーク・タイムズ』紙が今回の特定秘密保護法に関して、再び12月16日の〝社説〟で「日本の民主主義の危機」として言及しています。

日本語訳をなさった方いるので、そちらをご紹介します。



★ Japan’s Dangerous Anachronism - NYTimes.com






社説

日本の危険な時代錯誤ぶり

2013年12月16日

安倍晋三首相の政府は今月、国会で秘密保護法をゴリ押しして通過させた。この法律は日本の民主主義の理解が根本的に変えられることを示唆している〔強調:引用者〕。この法律の文言は曖昧で非常に広範囲にわたるものであり、政府が不都合だと思うものを何でも秘密にすることを許すことになる。秘密を漏らした公務員は10年まで投獄されうる。報道関係者が、「不当」な方法で入手したり、秘密指定されていると知らない情報を得ようとしたりすることでさえ5年まで投獄されうる。この法律は国家安全保障を取扱い、スパイ行為やテロも含まれる。

この法案が通る直前に、与党自民党幹事長の石破茂が、自身のブログで11月29日、秘密保護法案に反対して合法的にデモを行う人たちをテロリストになぞらえた。言論の自由に対するこのような無情なまでの軽視〔強調:引用者〕は、安倍政権が本当は何をやろうとしているのかについての懐疑心を大いにかき立てた。日本の公衆はこの法律が報道の自由と個人の自由を侵害することを恐れていることは明確のようだ。共同通信が行った世論調査によると、回答者の82%が、法律は廃案か見直すべきだと答えている〔強調:引用者〕。

しかし安倍氏は、傲慢なことに公衆の不安をものともしない。法案通過後に「この法律で日常生活が脅かされることはない」〔強調:引用者〕と語った。自民党の古参議員の中谷元は、「政府が関与する事柄と一般市民が関与する事柄は区別されるものだ」と表明し、民主主義についての驚くべき無知を露呈した〔強調:引用者〕。

この法律は安倍氏の、日本を「美しい国」に作り替える聖戦における不可欠な要素である。それは、市民に対する政府の権力の拡大と個人の権利保護の縮小、すなわち愛国的な人々に支えられる強い国家を想定するもの〔強調:引用者〕だ。彼が公言してきた目標は、約70年前、占領中に米陸軍に課された国家の憲法を書き換えることである。

昨年4月に発表された自民党の憲法草案は、基本的人権の保証についての既存の条項を取り除いている〔強調:引用者〕。草案は、国旗と国歌を尊重しなければいけないとする。また、国民は「自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない」とする。さらに、総理大臣が緊急事態を宣言し、通常法を一時停止する権限を持つ〔強調:引用者〕とされている。

安倍氏の目的は「戦後レジームの脱却」である。日本で批判する人々は、彼が1945年以前の国家を復活させようとしていると警告する。時代錯誤的で危険な思想だ〔強調:引用者〕。






日本のメディアと比べて海外メディアのジャーナリズムの方が、アベ・ラディン政権および与党アベカイダの問題の本質を的確に突いているように感じてしまうのですが、いかがでしょうか?





「デモ=テロ」ではないかと指摘した与党アベカイダの石破茂幹事長は、「本来あるべき民主主義とは相容れない」という文言を使用しました。

では、「本来あるべき民主主義とは何なのか?」……。

多分おそらく、殆どの日本人がこれを理解していないのではないでしょうか。

そうでなければ、特定秘密保護法案は国会で成立できなかったはずでしょうから……。

というのも、ニューヨーク在住のジャーナリスト「北丸雄二」さんがラジオ番組の中で、「〝決められる政治〟は民主主義ではない」と日本国民の誤解を指摘しながら、今回の特定秘密保護法案の国会審議について言及しているからです。

また併せて海外の反応として、「日本は民主主義国家なのか?」という疑問の声が相次いでいることも報告しています。

そして最大の問題として、「日本国民の政治への無関心」——この法案の国会提出を許した日本国民の意識にも向けられています。

やはり「この国民にして、この政府」なのか?——と改めて考えさせる問題提起になっておりますので、是非ご拝聴してもらいたいと思いますm(_ _)m。




北丸雄二×宮台真司 「特定秘密保護法案 」2013.12.06






莫迦な奴めが……一揆で権力を倒せると思っておるのか、権力は倒れはせぬ……ただ、交代するだけのことだ


——『無頼漢』寺山修司






順番が前後しますが、↑のラジオ番組の音声動画部分よりも前の部分で、「宮台真司」さんが今回の特定秘密保護法案の騒動(混乱)に至った主たる原因として、「バカな日本人の、民主主義についての驚くべき無知」がある——と言わんばかりの痛烈な日本国民批判を述べております。

上記の音声動画とセットで聞いて初めて理解ができると思われるので、宮台真司さんの解説部分も以下にご紹介します。

安倍ちゃん問題」の解説にも触れていますので、必聴の内容です。




宮台真司  「特定秘密保護法案への反対。盛り上がらないのはなぜ?」2013.12.06








最後の「おまけ」として、これまでご紹介できなかった動画を以下に列挙します。

無知でバカな国民であるのなら、今からでも特定秘密保護法の内容を勉強すべき時期なのではないでしょうか……。

まずは、議員会館前で何度も姿を見かけた「金平茂紀」さんがキャスターを務める『報道特集』の動画から——。




秘密保護法案:私達の生活への影響は?






検証『特定秘密保護法案』第3回






秘密保護法案を問う






秘密保護法案:悪用されないと言い切れるんですか?