基本的に、人や物事の悪口や悪評をブログに書くのは御法度とする——という僕なりの信条を持って更新してきました。
まあ、中には例外があるのも事実ですが(^^;、その部分は「愚痴」程度のこととしてご勘弁して頂きたいm(_ _)m。
映画に関しては、僕なりの「お薦め」の作品だけをご紹介するつもりなのですが、いや、なかなか良い映画に出会うチャンスは少ないものですね(ノ_-。)。
でも、皆さん誰もが楽しめると思える映画がないわけではありません。
まずはそんな映画を2本、軽くご紹介します(^^ゞ。
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『劇場版 TRICK 霊能力者バトルロイヤル』。
ドラマ『トリック』を観て面白いと感じた方なら、誰でも楽しめる作品です。
個人的には 2nd シーズンまでが、このシリーズの白眉(頂点)だと感じていたので、あまり期待せずに観たのですが、「10周年」ということで気合いが入っている出来です。
ただ、1st シーズンを観てない方には、クライマックスの微妙なニュアンスが理解できないかもしれません。「『カミヌーリ』って何?」ってな感じで……(^▽^;)。
個人的にショックだったのは、映画の冒頭で、いつもの通り書道家の「山田里見(野際陽子)」が書道教室で意味深な文字を書くのですが、「紀伊半」と書いた後に「多」と書きます。
館内爆笑かと思ったら、誰も笑わずシーンと静かに観ています(*_*)。
「紀伊半島」の書き間違いだと思ったのでしょうか?(^^;
「紀伊半多」は「キーハンター」と読むのが制作者の意図のはずですが……(笑)。
僕自身「キーハンター」をリアル・タイムで観た世代ではないのに、やけに年寄りみたいで、とても不快に感じました……(爆)。
『アリス・イン・ワンダーランド』。
これもさほど期待せずに観た映画ですが、良かったです。
原作の物語の「その後」の後日談としてのオリジナル・ストーリーなのですが、監督のティム・バートンが自らの世界観を映像世界として「地に足をつけて」描いています。
どこかで観た映画のようなストーリーでもあるのですが、変な「あざとさ」がなく、安心して最後まで観れました。
自らの世界を持つ映像作家が、変な色気を出さずに作った、という感じで好感が持てました。
子供から大人まで、お薦めの映画です。
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本題の、僕のお薦めの映画『グリーン・ゾーン』です。
この映画は、テレビでの識者の評価が高かったので観ようと思いました。
イラク戦争を扱った米映画はこれまでに何本か観てきたのですが、「やっと、まともな(イラク戦争の)映画に出会えた」と感じました(^^ゞ。
これまでの映画でも、部分的には「なるほど、イラクではこんなことが起こっていたんだ」と感じるところはあったのですが、この映画はある意味でそれらの要素を総合した作品だと感じました。
——つまり、あの時イラクで起こっていたことを、総合的にリアルに感じられました。
映画『グリーン・ゾーン』予告編
ドキュメンタリー・タッチで描かれた映画ですが、あくまでも「タッチ」です(^^;。
映画に相応しいように、ストーリー展開を再構築しています。
この辺はアカデミー賞を受賞した『ハート・ロッカー』と似て非なる部分ですが、正直この『グリーン・ゾーン』の方が映画(物語)としての出来は遥かに良く、アカデミー賞に相応しいと感じました。
あっ、個人的な感想ですからね(^^ゞ。
この映画には、ノン・フィクションの原作があります。
そのためか、この映画を観ていると、これがフィクションだとは思えない感じで、ストーリーの展開に引き込まれてしまいます。
映像的には「手持ち」のカメラでのシーンが多用され、画面がブレる感じが臨場感をあおります。
監督の「ポール・グリーングラス」は元々ジャーナリスト畑出身の人で、ブレる画面を効果的にコントロールしています。
それによって、イラク国内からしか感じられない空気感みたいなものが、よりリアルに感じさせられるのでしょうね。
この映画は、イラク人からの視点も描いているとの評価があるそうですが、実はそれが当たり前のことではないか、と感じさせる映画でもあります。
最後のクライマックス・シーンでのオチに、この映画の制作陣のメッセージみたいなものが浮き彫りになります。
もし「黒澤明」が作ったとしても、同じように描いていたかも……と僕は思いました。
それは、「ここはアメリカではない。イラクだ」ということです。
映画「グリーン・ゾーン」 ハリウッドが描くイラク戦争の"真実"
結局、フセインを失脚させるために始まったイラク戦争ですが、そのために支払った代償は大きすぎる、と誰もが認めるところでしょう。
この映画を観ると、「国連の査察」もそれなりの効果があったようですから……。
振り返って日本では現在、「普天間基地移設問題」で揺れていますが、この問題はイラクを始め、不安定な中東問題と密接に結びついています。
世界経済はもはや1国では対処出来ないように、国家間の紛争も1国では解決出来ません。
沖縄の負担軽減のためには、それを可能とするための国際環境をどう構築していくか?
日本国民ひとりひとりがそれを考える時期に来ている、と感じさせる映画でもあるでしょう。