さて!

(今回のを読む前に、①を読んでくださいね♥ワケわかんなくなるので)


http://ameblo.jp/the-history-of-the-world/entry-12125728020.html


昨日はカトリックとギリシア正教がどう分かれていったかについて、簡単に触れました(o・ω・o)ノ


昨日も書いたカールの戴冠は、西暦800年のお話ですが・・

実は、そのちょっと前に東西教会に亀裂の入った事件が。


きっかけとなったのは、西暦726年のビザンツ帝国(東ローマのことですよ)皇帝による製造禁止令。

あ、間違い、聖像禁止令。

ある意味あってんのかも。ある意味。





これは、726年というのがポイントで。

このころ、ムハンマドがはじめたイスラーム教が勢力を一気に拡大させていた。

ローマは遠いけど、コンスタンティノープルは近い近い(;´Д`).


ご覧ください。特にコンスタンティノープル。の吹き出し。



    イスラームの勢いたるや。ビザンツがあっとゆーまに・・・


このイスラームなのだけど、偶像崇拝超禁止なんですね。

超。


(イランがホメイニとかハメネイ飾っとるやんけというレベル高い突っ込みはやめて・・じゃなくて、これはシーア派が偶像崇拝べつに禁止じゃないという事情があります。これもまた、ISがぶちキレる要因のひとつだったりするんだけど)


で、キリスト教も本来ダメなはずなんだけど、キリストさんとマリアさんの顔知らない日本人がいないほどこの世はキリスト教の偶像で満ち溢れている。

なんで?というと、カトリックが、言葉も通じないような野蛮な世界には、絵とか像とかで圧倒すりゃいーじゃんというなんとも邪・・・なやり方で・・ごにょ。

(だから、キリスト教の建物とか絵画とか、見ると圧倒されるような荘厳な・・・ごにょ)


なので、西でがんばって野蛮なゲルマン民族に布教しまくっているローマ的に、

「聖像禁止なんてとんでもねぇ!!!(どうやって野蛮人に広めるんだよ)」ということに。

東はじゃあなんで禁止?というと、イスラームが厳格に決まりを守ってるのに、キリスト教は破っててけしからん、兄宗教的に示しがつかんわということですな。


禁止令自体は843年に解除されるものの、

西「知らんわボーケくそ」

東「この野蛮が!!ごみ」

ということになり、1054年にお互いに破門し、東西が完全に分裂。


さてようやく本題。

ニュースの内容(前のブログ参照です)に・・


11世紀に正統性を巡って東西に分裂したキリスト教の両教会は、1000年近くの対立を乗り越え、和解を進めることになる


とありましたよ。

まぁ分裂は正しい。

が!1000年近くの対立を乗り越え、、というのをここに載せるのはどうなのと。


まぁ、15世紀に開かれた公会議で、カトリックと正教会の合同を目指したことがあるから、ということを理由にするのはさすがにあんまりなので。


こちらを。

コンスタンティノープル・エキュメニカル総主教とローマ教皇が会談、共同宣言に調印


東方正教会のコンスタンティノープル・エキュメニカル総主教バルトロメオ1世とローマ教皇フランシスコは25日、聖地エルサレムにある聖墳墓教会で約30分間にわたって会談を行い、互いの深い兄弟的絆の確認や、教会の一致に向けた歩みにおける、神学的対話や神の愛に対する共通の証しなどにおける協力を記した、10項目にわたる共同声明に調印した。


この会談は50年前に同じくエルサレムで当時のエキュメニカル総主教アシナゴラスとローマ教皇パウロ6世によって行われた歴史的な会談を記念して行われたもの


1964年に行われたその歴史的会談は、1054年に東西に分裂してから何世紀もの間、文化的・政治的・神学的な理由でお互いの間に徐々に隔たりが生じてきたローマ・カトリック教会と東方正教会の関係に、新たな時代の始まりを印すものであった。


おや(;・∀・)


2014年に、コンスタンティノープル総主教と教皇が!!!!


和解しちゃってますね(;・∀・)


ん?50年前・・・???


2014年に出された10項目の共同宣言。そのうちの1つ。


9. 暴力や無関心、そして利己主義に特徴づけられる歴史的文脈の中で、多くの男女が今日、自らの支えを失ってしまったと感じています。現代の人々が真理と正義そして平和へとつながる道を再発見するのをを私たちが助けることができるかもしれないとしたら、それは、まさに福音の良き知らせに対する私たちの共通の証しを通じてなのです。私たちの意図において一致しつつ、また50年前のここエルサレムにおける教皇パウロ6世と総主教アシナゴラスの模範を想起しつつ、私たちは、全人類と未来の世代の善のために、正当な違いを十分に尊重しつつ、人類の和解と一致を求めるよう私たちを駆り立てるこの時の緊急性を認めるよう、あらゆる宗教的伝統や善意ある全ての人々とともに全てのキリスト教徒に呼びかけます。


なんということでしょう!!!

あんなに使いづらかったお風呂場が光の満ち溢れる・・・・・・じゃなくて、50年前に、エルサレムで教皇と総主教が、模範にするほどの和解を・・・(;・∀・)

まぁ、このことはニュースの最後でチラッと触れられてるんだけど、和解という意味では、コンスタンティノープル総主教との会談のほうが、よほど和解といえるわけで。


というのも。

今回の記事にある、ロシア正教会は、11世紀にはまだ存在していないのです。

15世紀に独立教会宣言を出し、認められるのは16世紀末。

ロシアはまだまだ表舞台には出てきません。

しかも、ギリシア正教会のトップは、やっぱりコンスタンティノープル総主教だし。


とすると、今回のロシア正教とローマ教皇が会談することに関しては、宗教上の理由より、外交上の理由で考えたほうがよほど合点がいきます。

まぁ、ニュースのなかには実際プーチンが・・との話もあるのでまさに。

もひとつ、場所がキューバ?中南米なのもポイント。

外交のにおいしかしませんな(;・∀・)


プーチン的に、対ISで西欧と仲良くするチャンスなので、宗教的にも一気に和解にもっていきたいのかなーなんて。

カトリックとは、ロシアはいろいろ揉め事ある、ということはニュースにも書かれてるしね。

でも・・対ISで、となれば、ちょっとな。。

宗教的にも政治的にもまとまれば、宗教が隠れ蓑、大義名分になってしまいかねない。

今回の会談もその前段階とみることもできて、そう考えるとひたすら恐ろしい。

なんといっても、今の人類史は、宗教史といってもいいくらい宗教が言い訳にされてきたから。

今回のニュースも、いかにも宗教的にすばらしいことが!ということを先にもってきて、実は外交・・みたいになってるしね。


しかし・・・・あのニュースの説明をするために、これだけの情報量が必要なんですな (*0*;)



世界史知れば、

世界が広がる

(-ω☆)キラッ