20140818 スカウターの思い出⑭・スカウターは見つかるのか | .

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そういうわけで宮崎でスカウターは手に入らなかった。何度もお店を見て回ったが,売っていなかった。


毎年誕生日を過ぎた頃,だいたいお盆前に岩手に戻るのであるが,その年もそれぐらいの時期に母と私は宮崎から交通機関という交通機関を駆使して,一日がかりで盛岡駅に帰って来た。父が迎えに来てくれた。長旅で疲れているだろうということで,駅から徒歩10分ぐらいであろうか,とにかく街ナカにある川徳デパートの6階で中華でも食べようということになった。


この川徳デパート。今はどうか知らないが,当時4階にはおもちゃ売り場があった。私なんかよりも熱心なドラゴンボールファンである父にスカウターの事情を話した。父は私よりもドラゴンボールが好きなのである。ドラゴンボールのコミックも少年ジャンプも一番初めは父が買ってきていたのである。その後父はジャンプ担当,私はコミック担当となった。まあとにかくスカウターが売っていなかったことをチクらなくてはいけない。ジャンプ告知の発売日を過ぎても宮崎には全く売っていなかったこと。デパートというデパート,スーパー,いろいろ行ったが全く無かったということ。

結論から言うと,スカウターは盛岡の自宅から10分程もかからない距離にあるその川徳デパートにあった。あっけなくあった。あの大騒ぎは何だったのだろう。


どうせ売っていないだろうと思いながら


「あのぅ,ドラゴンボールのスカウター売ってませんかぁ?」


と最初からあきらめモード&半分バカにした気持ちで店員さんに尋ねてみたものの,あっさりと


「はい,こちらにどうぞ。」


と誘導され,バトルスカウターは見つかった。いくつか並んでいる。箱の裏にはスカウターを装着して半笑いの少年の顔もプリントされている。