近年世界的に、様々ながん種においてオリゴメタスタスターシスの概念が広まりつつあります。
オリゴメタスターシス =オリゴ + メタスターシス
= 少数の + 転移
これはただ単に数が少ない転移を意味しているのではありません。
「転移臓器数が少なく、かつ転移個数が少ない場合、ステージ4や再発がんであっても、根治するがんが確かに存在する。」
と言う概念です。
例えば、結腸癌の肺転移や肝転移で転移巣を切除したら、その後は全く再発して来ない、と言う事が時に見られます。
明らかに原発巣から離れた、遠隔転移であっても、局所病変と同じ様な経過を辿る転移があるのです。
オリゴメタスターシスの概念は、乳がんにも当てはまります。
と言う事は、
「乳がんにもオリゴメタスターシスが存在する。」
と言う事実を認めた時点で、
「遠隔転移したら治らない。延命治療しかない。」
と言う事は誤りである、と言う事も認めた事になります。
「遠隔転移したら治らない。あとは延命治療か緩和治療しかない。」
と、
「乳がんにもオリゴメタスターシスが存在する。」
は同時には両立しないのです。
因みに私は、
「進行乳がんは臓器数、転移個数に関わらず、治る可能性がある。」
と言う事を既に信じています。