乳がんルミナルタイプ、胸膜転移・内胸リンパ節転移再発、過疎地域での医療② | the east sky

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いつの日か、すべての進行乳がん(切除不能乳がん・転移乳がん・再発乳がん)が根治する日を願っています。

60歳代後半の術後8年目に、胸膜転移と内胸リンパ節転移された方が受診されました。


PETの正面画像です。


赤い矢印が右の内胸リンパ節転移再発です。


オレンジ色の矢印が右の胸膜転移再発です。



この方はまだまだお元気で、完治を望まれました。



この方のお住まいの近くに、乳腺外科医や腫瘍内科医が常勤している病院がありませんでした。


でも、そもそもこの方は、遠隔転移再発に対して根治を望まれていました。


なので、乳腺外科専門医や腫瘍内科専門医が常勤の病院がたとえ近くにあったとしても、そちらへの紹介は望まれませんでした。



この方は最終的に、私が非常勤である事を承知の上で、私に治療の全て預けられました。



全身治療から7ヶ月後、完全寛解と判断し、地固めとして、胸膜転移と内胸リンパ節転移部位に放射線照射を行いました。



再発時のCT画像です。



右内胸リンパ節が、転移により腫脹しています。



完全感覚から4年後のCT画像です。



右内胸リンパ節転移は消失したままを維持されています。


その足側のスライス画像です。


内胸リンパ節転移と胸膜転移が見られます。


完全寛解から4年後のCT画像です。



内胸リンパ節転移も胸膜転移も消失したままを維持されています。



一番下の胸膜転移です。



完全寛解から4年後のCT画像です。


こちらも消失したままを維持しています。


ただ、中央に近いところに(緑の矢印)、放射線の影響で、肺に肥厚が見られます。


こちらは、PET画像で集積が無く、放射線による瘢痕と判断しました。