転移乳がんの治療に携わる、多くの医師が、
「転移乳がんはほとんど治らない。」
極端な医師は、
「100%治らない。」
と口にします。
それは、ホルトバギー先生達が1996年に記した、以下の論文が元になっていると推察されます。
しかし、よく読んでみると、ホルトバギー先生方の違った想いが伝わってきます。
以下は、論文内にある図です。
完全寛解に到達した患者さん達の再燃率を示しています。
初期治療で一旦完全寛解しても、3年6か月位の間は、再燃率が高い事を示しています。
ところが、4年6ヶ月を過ぎた頃より、ほとんど再燃率は低いままとなっています。
つまり、初期治療で完全寛解に到達し、5年間完全寛解を維持出来れば、その後は長期完全寛解(その先の根治)する可能性は高い、ホルトバギー先生達はこの論文の中でそう結論づけておられます。
以下は、論文の中の一節です。
「Our data show that a long-term disease-free status after treatment for MBC can be achieved.」
The prerequisite is to achieve an initial CR.」
「我々のデータは、転移乳がんに対する治療の後に、長期無病状態に到達する事ができることを示しています。
その前提条件は、最初に無病状態に到達する事です。」
偶然ですが、これはまさに、私がこのブログで語り続けてきた事と一致しています。