こんばんは、はるとです。
きょうは、体験談ではなく、お金の話をさせてください。
面談でいちばん多く聞く後悔が、これなんです。
「もっと早く知っていれば、辞め方を変えたのに」
会社を辞めると決めたとき、人が考えるのは、たいてい次の会社のことですよね。
どこに応募するか。
何を書くか。
いつから働けるか。
そこは、みんな一生懸命に考えます。
でも、辞めたあとで行き詰まる人の理由は、次が決まらないことではないんです。
制度を知らないまま、辞める日を決めてしまったからです。
きょうは、私が現場で「先に知っておいてほしかった」と何度も思った4つを書きますね。
数字の話なので、少しだけ固くなります。
それでも、知らないまま損をするよりいいですよね。だから書きますね。
ひとつ目。
体調を崩しているなら、辞める前に傷病手当金です。
病気やけがで働けなくなったときに、健康保険から出るお金があるんです。
金額の目安は、ざっくり給料の3分の2。
(きちんと計算すると、直近12か月ぶんの標準報酬月額を平均して30で割り、その3分の2、という式になります)
連続して3日休んだあと、4日目から対象になります。
受け取れる長さは、最長で通算1年6か月です。
ここで大事なのが、順番なんです。
辞めるほうが先になってしまうと、この制度は原則、使えなくなります。
在職中に受け始めていて、辞める日までに健康保険へ1年以上続けて入っていた人は、
辞めたあとも引き続き受け取れる場合があります。
私が見てきた中で、いちばん多い後悔がここでした。
限界まで我慢して、何も使わずに辞めてしまう。
そもそも「先に休む」という道があること自体、視界に入っていないんですよね。
以前、退職届を出した翌週に相談へ来た人がいました。
その時点で、もう眠れない日が続いていました。
この制度の話をしたら、その人はしばらく黙って、それからこう言いました。
「先月、病院には行ってたんです」
順番が、ひとつだけ逆だったんですよね。
責める話ではありません。
限界のときに、制度を調べる余力が残っている人のほうが少ないですから。
だからこそ、元気なうちに読んでおいてほしいんです。
ふたつ目。
失業保険が「いつから」もらえるかは、変わっています。
自己都合の退職には、以前だと2か月間の給付制限がついていました。
これが2025年4月から、原則1か月に短くなりました。
ただ、5年以内に自己都合の退職が3回以上ある人は、3か月のままです。
それと、離職の前後に指定の教育訓練を受けていれば、給付制限が解除される場合もあります。
もうひとつ、知っておいてほしいことを。
長時間労働やハラスメントが理由の場合、
自分では自己都合のつもりで出していても、扱いが変わる場合があるんです。
判断するのは、ハローワークです。
だからこそ、記録が効きます。
勤怠のデータ。
深夜のメッセージ。
病院の記録。
辞めるときに持っていると、話が早く進みますよ。
みっつ目。
健康保険の切り替えには、期限があります。
会社を辞めると、健康保険から抜けますよね。
選択肢は、だいたい3つです。
前の会社の健康保険を続ける(任意継続)。
国民健康保険に入る。
家族の扶養に入る。
このうち任意継続の手続きは、原則、退職日の翌日から20日以内と決まっています。
そして、保険料は全額が自分持ちになります。
会社が半分払ってくれていた分が、なくなるからです。
どちらが安いかは、人によって逆転します。
前年の収入や、扶養している家族の数で変わるからです。
役所と、会社の健康保険の窓口。
両方に金額を聞いてから決めるのが確実ですよ。
よっつ目。
住民税は、辞めたあとに来ます。
これが、いちばん驚かれます。
住民税は、前の年の所得に対してかかるからです。
つまり、収入が減った年に届くのは、稼いでいた年の分の請求なんです。
勤めているあいだは給料から天引きなので、その存在に気づきにくいんですよね。
それが、辞めた翌年に自分で払う形になって現れます。
私が見てきた中でも、ここでつまずいた人は多いです。
辞めてから3か月目に、まとまった額の通知が来る。
その頃には、貯金が減っている。
だから私は、面談でよくこう言います。
「辞める前に、住民税の分だけは別にしておいてください」
最後に、ひとつだけ補足させてください。
ここに書いたのは、あくまで一般的な仕組みです。
入っている健康保険が、協会けんぽなのか、それとも会社の組合なのか。
住んでいる自治体は、どこか。
それによって、金額も手続きも変わります。
必ず、勤め先の健康保険の窓口と、ハローワークで確認してくださいね。
どちらも、辞める前に相談していい場所です。
私は、無理をして働き続けてほしいとは思いません。
ただ、辞める順番を少し変えるだけで、
手元に残る金額も、休みに使える時間も、変わってくることがあるんです。
限界のときほど、人は一日でも早く終わらせたくなりますよね。
その気持ちは、よく分かります。
でも、辞める日を決める前に、1時間だけでいいんです。
調べる日を、作ってみてください。
その1時間が、あとの半年を守ることがあります。
では、また明日。
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【今日のブログのおまけ】
辞めたあとのお金と、転職サービスの選び方は、私が本業で運営しているサイトにまとめています。
元面接官として、転職サービスを実名で辛口レビューしています。
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