新しく買ったフォレスターにはアイドリングストップ機能がある。
これが俺には本当にウザい。
一時停止したらいきなりエンジンが停まるし、発進はワンテンポ遅れるし、その上バッテリーへの負荷が高い。
特にバッテリーの負荷が高くて、特殊なバッテリーが必要というのがどうにも気に食わない。
数㏄のガソリンを節約して、それを高いバッテリー代で支払うのは経済的にも環境的にもいいものとは思えない。
現に最近の車はこのアイドリングストップの無い車が増えてきてるらしい。
たぶん燃費競争ばっかりしてるので、やたら細くて空気圧の高いタイヤをはかせたりするのと同じで、なるべくガソリン消費を見た目だけ少なくしたいのだろう。
なのでフォレスターにも、スペーシアギアにもアイドリングストップでどのくらいの時間ストップして何㏄節約したという表示がある。
いんね、そんなの。
そこでエンジンをかけるたびにアイドリングストップのキャンセルスイッチを押すようにしていたのだが、時々忘れて交差点でエンジンが停まってガックリすることがしばしば。
そんな人が多いせいか、巷にはアイドリングストップキャンセラーなる製品も売られている。
それを金を出して買ってもいいのだがなんか方法が無いか探してみると、ボンネットを開けっぱなしと認識させるとアイドリングストップにならないとか、アイドリングストップのキャンセルボタンに紙とかを挟んで押しっぱなしにするとか、いろいろ方法があったようだが最近の車ではそううまくいかないらしい。
どうもメーカーではかなり凝った制御をしているようで、キャンセルボタンはエンジン始動後に1回だけ押して押しっぱなしだとダメとか・・
なんでそこまで凝る??重要保安事項なの?
そうこう調べていくうちに、素晴らしい技が出ていた。
それがリレーを使う方法で、エンジン始動の時にACC電源の電圧がセルモーターに電気を食われてドロップするのを利用するという。
こういうの考えた人ってすごいな。
この技のポイントはリレーのコイルに電源が入った時にスイッチONになるのではなく、通常はスイッチONの状態で電源が入るとOFFになるという、普通に使うのとは逆のリレーを使うこと。
これはB接点と言われるリレーで、5極のリレーでできる。
原理はアイドリングストップのキャンセルボタンを押すと、押した時だけ制御線がアースに落ちる。
なのでこのB接点のスイッチにアイドリングストップの制御線とアースを接続し、コイルにはACC電源を接続すると。
①キーオフ ACC電源無 スイッチON(アイドリングストップキャンセルスイッチ押した状態)
②キーオン ACC電源有 スイッチOFF(アイドリングストップキャンセルスイッチ押してない状態)
③エンジン始動 ACC電源無 スイッチON(アイドリングストップキャンセルスイッチ押した状態)
④エンジン始動後 ACC電源有 スイッチOFF(アイドリングストップキャンセルスイッチ押してない状態)
となって、③はタイムラグもあるので、エンジンがかかってすぐにスイッチを押した状態になるそう。
ちょうど5極の12vリレーが手元にあったので、さっそくやってみることにした。
先ずはアイドリングストップキャンセルの制御線を探すこと。
配線図があればいいのだがそんなものない。
ネット情報ではスバルの他車種だとコードの色に一致するものは無い。
アイドリングストップキャンセルスイッチの灰色のカプラーには4本のコードがつながっている。
たぶんアイドリングストップキャンセルの制御線とスイッチでつながるアース線、そしてスイッチのイルミネーションの電源とアースだろう。
そこで隣のスイッチの青いカプラーも抜くと、同じ位置に同じ色の緑と茶色のコードがある。
つまりこれはスイッチのイルミネーションの電源とアースだろう。
となると、薄茶色と黒がアイドリングストップキャンセルの制御線とアース線だと思える。
そして黒は普通はアースなので、薄茶色がアイドリングストップキャンセルの制御線と思われる。
できれば同じカプラーのオスとメスがあれば、コネクター間に割り込みができるが、簡単には見つからない。
単純にやるならこの薄茶のコードにエレクトロタップで割り込み線をつければいいのだが、エレクトロタップは接触不良も多いし断線の原因になるので俺は大嫌い。
そこで作業しやすいように、サイドのパネルを外して、ヒューズボックス付近のパネルを少し浮かせる。
そして薄茶のコードの被膜をカッターナイフで一部をそっと削って銅線を露出させ、そこにハンダを乗せた。
これに別のコード(薄緑色)をはんだ付けして、さらにそこを金属板で巻いて圧着した。
これなら断線もしないだろう。
ノーマルの配線を傷つけるのは嫌だけど、しょうがないか。
こちらが手持ちの5極リレー、一応取り付け前に12vを流して動作を確認。
そして配線を作った。
グリーンがアイドリングストップキャンセルの制御線、赤がACC電源、黒がアース。
アイドリングストップキャンセルスイッチはACC電源を作ったヒューズボックスのすぐ上。
リレーは空いてるスペースに押し込んだ。
そして普通にエンジン始動してみると・・
ちゃんとアイドリングストップがキャンセルされているので成功だ。
そんなことないと思うけど、もしアイドリングストップをさせたければ、スイッチを押すだけ。
先人のおかげで簡単にほぼ無料でできたので嬉しい。
今回はメカニカルリレーを使ったのだが、今後のエンジン始動回数が1万回を超えることは無いだろうし、仮にリレーが壊れてもアイドリングストップがキャンセルされないだけなので、大きな問題にはならないはず。
リレーには今回使った電磁石を使ったメカニカルリレー以外に無接点方式のフォトリレーがあり、これは発光素子(LED)と受光素子(MOSFET)で構成される半導体リレーだ。
そっちのほうが耐久性はいいかもしれないけど、今はこのままでもいいかな。
しかしだんだんディーラー点検に出せない車になってきてるかも(笑)