ワイヤー式クラッチのこと(その1) | thAshの雑種な日記

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主な登場人犬/ thAsh: ここの管理人、適当で不真面目で皮肉屋。 天然1号: 妻、平成サザエさん伝説の女、令和も伝説継続中!  フレディー: 長男 2011年5月追加。今の呼び名は2011/09/11の日記参照  天然2号: 愛犬、2015年1月4日没(享年19歳3ヶ月3日)。  

カタナのクラッチがアクセルを急に開けると滑る。

まぁクラッチ板の消耗もあるだろうけど、思い当たることもある。

それはクラッチの操作系パーツをいろいろと変えているから。

 

まずクラッチのエンジン側のレリーズアームはGSXRのやや長いものにした後に、YRPのさらにものすごく長いものに交換してある。
これはイージークラッチというキットで、ただ長くするだけでなく、ワイヤーホルダーの位置まで変えるようになっている。
これによりクラッチは劇的に軽くなったが、ストロークが少ないので遊びは無く、ニュートラルが出にくかったりした。

 

そしてハンドル側のクラッチレバーはホルダーごと社外の物に変更してある。

これは前にクラッチの油圧化をしたがオイル漏れがあったので、ワイヤー式に戻す時にフリーマーケットでよく見る安物のパーツショップのものに変更した。

形状やクラッチスイッチなどから、ホンダのCB400SF等のコピー品と思われるが、なかなか造りはいい。

なおレバー軸にはラジコン用のベアリングを組み込んである。

 

換えた理由はノーマルはハンドルのクランプ部がC型でスイッチボックスやグリップを抜かないと交換できないので整備性が悪かったからで、換えたのはもちろんクランプが分割式のもの、これなら簡単につけ外しできる。

品質もわからないし一時的なつもりだったのだが、結局そのまま数年も使っている。

 

ただしこのクラッチレバー+ホルダーにしたらクラッチが切れなくなったのでイージークラッチキットのレリーズアームの2番目の穴にして使っているが、それでもやや高回転で滑ることはわかっていた。

そこでちゃんと理論に基づいて、解決をしようと考えた。

 

さらにカタナのクラッチは重い、なので軽くしたいという希望は常にあるので、これもできれば今より軽くしたい。
特にリウマチになって握力が低下したし、加齢もあるので乗り続けるには切実な問題だ。

クラッチを軽くする方法は国内仕様のようなモーターアシスト以外は大きくいえば2つしかない。

A. ハンドル側のレバー入力の力をロスなく、エンジン側のレリーズアームに伝えること

B. クラッチレバーもレリーズアームもテコの理論なので、支点と作用点の距離を変えてレバー比を変えること

 

A.のロスをなくすことは、抵抗の少ないワイヤーに交換したり、レバー軸にベアリングを入れたり、そもそも摺動抵抗のあるワイヤーでなく油圧に変更することだ。
特にカタナはセパハンからタンク下、キャブの間を抜けるワイヤーの経路の曲がりがきつくてクラッチが重い。

なのでカタナの専門店では大きくエンジン前にクラッチワイヤーを通して曲がりを少なく大きくするパーツもある。

これは非常に理にかなっていて、実際にそれを装着したカタナのクラッチレバーはかなり軽かった。

 

B.のレバー比の変更は、軽くするにはエンジン側のレリーズアームの支点から作用点までの距離を長くすれば軽くなる。

それかハンドル側のクラッチレバーの軸からワイヤーのタイコまでの距離がこちらは逆に短いと軽くなる。
下の図の赤い矢印がそのレバー比の関係だが、どちらも直線的な力を回転方向に変えているので、正確には単純な比較にはならない。

しかしいずれにしてもこのレバー比変更によって軽くなるということは、目的の動作距離まで動かすためにはその分の引きしろが長くなるということだ。

つまり、大きな(重い)力で短い距離を動かすか、小さな(軽い)力で長い距離を動かすか、ということ。

 

さてクラッチが滑るということはクラッチの接触が甘い、つまりレバーを握ってクラッチの切れる場所で合わせると、以下のようにつながる場所まで戻りきれていないということだ。

なのでA.の対応についてはまた後日考えることにして、今回はB.の対応をしないといけないということ。

 

まずはノーマルと社外品のクラッチレバーとホルダーを比較。

社外品のクラッチレバーとホルダーはセットで800円という安さだったので、レバーの予備としてもう1セット買ってあったものを使用。

違いは黒でなくアルミ地であることと、ミラー穴がついてないことだけで、サイズは同じ。

 

こうして並べてみるとレバー先端の玉の位置はほぼ同じだが、右のノーマルはハンドルから軸となる支点までの距離が近くて、角度がついてレバーが前に出るようになっている。

つまりストロークを確保するためとレバーまでの距離を短くするようになっている。

それに対して社外品は支点までの距離が遠く、レバーの角度でなくレバーまでの距離でストロークを稼ぐ方式になっている。
これはケーブルの角度にも表れていて、社外品はハンドルと並行だが、ノーマルは根元方向に傾いている。

 

次に支点となるレバーの軸と、作用点となるケーブルのタイコ位置を測ってみる。

するとノーマルは28㎜。

 

社外品は30㎜!、なんと社外品の方が重くなるはず?
ではなぜロングレリーズで切れていたクラッチが切れなくなったのか?

そこでストローク量を簡易的に測ってみることにした。

 

予備のハンドルにホルダーごと取り付けて、ワイヤーをつけた。

使ったワイヤーはクラッチ用でなくアクセル用なのでしっかりつかないが、クラッチ用はスプリングが入っていて計測が難しいから。

 

養生テープはレバーを握り切った時の位置で、そこから伸ばした時の間を測定。

本当はグリップが付くのでその分は少なくなるし、レバー形状によってスイッチボックスとの干渉もあれば変わってくる。

まぁここは単純にデータ比較をする。

ノーマルは15.5㎜だった。

 

では社外品の方も同じやり方で測定。

 

するとなんと14.3㎜!ノーマルより1.2㎜短い。
なるほど、レバー比としてはたくさん引けるはずなのに、形状から引ける量が少なくてそのせいでクラッチが滑るようになったのか。

ということはストロークを稼ぐようにしないといけないということ。

となると、クラッチホルダーから変更しないといけないのか??

(つづく)