前回に続き肩甲骨と鎖骨で造られる菱形についてです。
ボールを投げる、体を回転させるなど多くのスポーツ動作で①の菱形タイプが有利になります
『平成の怪物』と呼ばれていたソフトバンクホークスの松坂大輔投手はこのところ鳴りを潜めていますが、松坂投手が横浜高校時代、西武時代の頃は素晴らしくキレイな菱形タイプだったと思います(レッドソックス時代もまだ比較的よかったと思います)
松坂投手の場合、現在が②になったわけではありませんが、高いパフォーマンスを発揮していたころの方が数段良かったと思います。
良し悪しは一つのことだけでは決まらないし、偏った味方になりますが、あえて僅かな差を比べてみましょう。
西武時代までは、菱形がキレイで鎖骨が顔に対して前方にズレるので腕をより遠くまで伸ばせると思います
胸が張られたときにも肩から首にかけたあたりのスペースに余裕があります
故意に鎖骨を意識し胸を張ると肩、首周りが狭くなってしまい可動域が制限されていしまいます
ソフトバンクの松坂投手は上の画像より鎖骨が出ていないので、前方への重心移動が他の画像の頃に対して弱いと思います。また、肩甲骨のスライド方向と腕の振りが一致していないように見えます。
左腕の位置が違いますが、それでも鎖骨間の広がり感は高校時代の方があると思います。
現在の方が菱形が小さく肩回りの動きが少ないと思います。
菱形キレイだと鎖骨、肩甲骨、上腕のバランスが良く左右の肘の距離を出せるので、腕自体の振りはコンパクトにすることが出来ると思いますが、当時は腕を目一杯振っていましたので消耗も激しがったのかもしれません。
松坂投手の調子が上がらない要因は他にあると思いますが、今回注目した部位にも改善の余地があることは確かだと思います。
鎖骨周りに関しては、確認してもらえれば分かると思いますが、左右の鎖骨の感覚が微妙に詰まっていたり(詰まっていなければ指先2本分は軽くはまります)、極端に左右で触感に違いがあったりします。
また、肩甲骨と鎖骨の連結部が硬くなっていることもよくあります。
改善方法として、呼吸に合わせて軽い力で鎖骨を離したり前方に引いたり、また連結部を軽く押し下げると少しずつですが、スペースが広がり動きがスムーズになります。
これは肩こり改善にも効果が期待できると思いますので試してみてください。
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