wakuwakuさんのブログにて、2つの企画が行われた。
それらにコメントしたものを元に、2009年7月時点での自分の好きなボーカリストを
男女別ベスト10を記録して残してみたいと思う。
まずは男性編。好きな曲と共に挙げてみる。
1.忌野清志郎 「君が僕を知っている」
この曲は盟友CHABO仲井戸麗市との友情を歌ったもの。
亡くなってしまった後に聴いたが、こんなに純粋な歌詞を書く人とは知らなかった。
独特のリズムの取り方で、日本語をメロディに乗せるそのやり方が本当に個性的。
2.氷室京介 「LOVER'S DAY」「EASY LOVE」
ライブで聴いたバラードで泣いたのは氷室が初めてだった。
さいたまスーパーアリーナで聴いた「LOVER'S DAY」はずっと忘れられないだろう。
「EASY LOVE」は自分の人生の1ページを飾る大切な曲です。
3.ポール・マッカートニー 「Here Today」
ボーカリストとしての彼は、ハイトーンのシャウトからしっとりとしたバラードまで
難なくこなす幅の広さが魅力。
ジョンを偲んで歌ったこの曲は、彼の作品の中でも最も内省的なものの一つ。
涙なしには聴くことはできない。
4.ジョン・レノン 「イマジン」(with清志郎 日本語バージョン)
日本人であるヨーコとの結婚が、彼の人生を大きく変えた。
まぁヨーコは日本人という枠で捉えることもできないスケールの人だろうけどね。
清志郎が日本語詞をつけてカバーした「イマジン」を、ジョンが歌ったらどうなるんだろうな・・・
ジョンのあの声、あのスタイルが世界を変えたんだよなぁ。
5.大滝詠一 「烏賊酢是!此乃鯉」
(イーチ・オオタキ名義『Let's Ondo Again』収録)
「いかすぜ!この恋」と読む。エルビスの物まねがいい感じ。
こういうノベルティなものとS級の良質なポップソングとのギャップがまたたまらないんだよね~
しかしアイドルにも歌唱指導したくらい、ボーカリストとしての力量は凄いと思う。
6.山下達郎 「FOREVER MINE」
これね~歌ってみてこんなに難しい曲はなかなか無いよ。
ブレスのタイミングから、声の抑制の仕方、メロディのリズム感とか、ホント絶品だよ。
いわゆる間奏にあたるところがほとんど無いのでずっと歌いっぱなし。
すごく集中力を必要とする曲。
一度ライブで聴いてみたいなぁ。
7.ロイ・オービソン 「You Are Not Alone Anymore」/The Traveling Wilburys
彼の声は人類の宝っていう感じ。唯一無二のボーカルサウンドです。
彼のように歌い上げる唱法は現在のシーンではもうあまり見かけない。
彼がそのスタイルで極めてしまったからなのかもしれない。
8.ロバート・プラント
LED ZEPPELIN時代「Night Flight」
withアリソン・クラウス 「Gone Gone Gone」
ハードロック・ヘビーメタルの枠のみで彼を評価してはいけないと思う。
ZEPのこの曲はブルース的でもあり、ポップさもあり、一言では表せない魅力がある。
現在ユニット?を組んでいるアリソン・クラウスとはもう絶妙のハーモニーだね。
それぞれが一人で歌っているものと、二人で歌っているものとはまた別世界のものだね。
9.ボビー・ギプスレー(Primal Scream)
これという一曲は挙げられない。決して巧いボーカリストではないが、彼にしか出せない味がある。
ひょろっと、なよなよっとしているのにパワーを感じるボーカル。
バラードなら「(I'm gonna)Cry Myself Blind」がいいかなぁ。泣けるよ。
10.木山裕策 「home」
2008年、自分は彼の声を一番よく聴いただろう。
彼より巧いボーカリストはたくさんいるだろう。
でもこの曲は彼だけが伝えうる何かがある。
もうね、この曲だけで終わっても文句言わないよ(笑)
終わって欲しくはないし、終わらないだろうと信じているけどね。
(別格編)ライブエイドのフレディ・マーキュリー
ロック史で最も輝いた瞬間の記録。あんな奇跡のパフォーマンスはもう誰にも出来ないだろうね。
(追悼編) マイケル・ジャクソン
最近DVDをよく見てるけど、歌に力があるなぁと思う。
ダンスが注目されるけど、まず歌ありきでしょう。
(番外編)マイルス・デイビス
彼にとってトランペットは楽器ではなく喉・口と同じような体の一部のような気がする。
魂を歌に込めている。バラードからシャウトから、幅広い表現力。
次に女性編。
1.竹内まりや
僕にとっては永遠の憧れです。あの声を聴くとなんでキュンとなるんだろう?
「もう一度」は自分のフェイバリット。CMソングで流れたのを聴いていっぺんに好きになった。
2&3
ららさん(from GLASSONION, zappalala)
ろうずさん(from ROOM)
お二人はブログで知り合ったお仲間。それぞれ歌をずっと続けてらっしゃる。
お二人が歌っている姿を見ると、何だか華やかで心があったかくなる。
ずっと歌いつづけてくださいね。
4&5.アン&ナンシー・ウィルソン
ロックバンド「HEART」の核となる姉妹。アンは太ってしまったのが残念だが、
ホント素晴らしい歌声だよね。うちの母も『Bad Animals』が好きでよく聴いていた。
「Alone」はロックバラードの名作だね。自分の中ではエアロの「Dream On」的な位置づけ。
6.ベット・ミドラー
高校生の時に深夜のテレビ映画で見た「The Rose」には本当に衝撃を受けた。
もともとジャニス・ジョプリンの伝記映画の予定が彼女の歌があまりに素晴らしいので
あくまでもモデル、ということになったらしい。
ビートルズの「In My Life」のカバーも素晴らしい。
7.ジャニス・ジョプリン
別格の存在感だね。「Move Over」はバンドでもコピーしたことがあるけど、当然あんな歌は
誰も歌えないわけで。「Summer Time」も彼女にかかれば別物。ブルーズ以上のブルースになる。
8.カレン・カーペンター
自分もドラムを叩きながら歌うボーカリストのはしくれだが、彼女のドラムも結構凄いよ。
歌はもちろんのことだけどね。
ドラムと歌とは密接なつながりがあります。
リズムを抜きに歌はありえないし、歌はリズムなのです!
9.ビリー・ホリデイ
ジャニスも多大な影響を受けた女性。wikipediaを見ると、本当に悲惨な人生を歩んでいる。
しかしその人生のブルースを抱えた彼女の歌声は、こよなく美しい。
昨日からずっと彼女の歌ばっかり聴いている。古い録音でノイズが多い音源を聴いてるけど、
何でこんなにリアルに伝わってくるんだろうっていう歌声。
いわゆる美声ではないと思うけれど、美しさにあふれている。
どう表現すればいいかわからない。とにかくずっと聴いていたい声だ。
10.美空ひばり
タイに住むようになってから、以前より彼女のことが好きになったと思う。
聴くたびに、ああ日本人に生まれてよかったと思う。
それくらいの存在。
個人的なことになるが、先月母親が定年退職した。
職場には何度も引き止められたようだが、母は「引き際をわかってるからね」と
一つトーンの高くなった張りのある声が電話の向こうから聞こえてきた。
人生の一つの段階を終えた母は、また新たなステージで輝くだろう。
カラオケ教室にも6,7年前から通って、たまに発表会のステージにも立っているらしいし。
華があるかどうかは、見ていないのでわからないけれど。まあ、息子程度にはあるのだろう。
上に挙げたボーカリストの多くが、普通の基準で計れば若くして現世のステージから去っている。
しかし、自分はふとこう思う。
彼らにとっては、引き際だったのかもしれない、と。
もちろん長生きして素晴らしい活動を続けている人も多くいる。
しかしあまりにも大きな存在となった一握りの星たちは、その輝きを残したままこの世を去っている。
お嬢しかり、ジャニスしかり、ビリー・ホリデイしかり、忌野清志郎しかり、マイケル・ジャクソンしかり・・・
彼ら自身もいろいろとやりたいことを残しながら、旅立ってしまった。
残酷な運命だけど、それが彼らをまた伝説へといざなっていく。
散っていく桜を見たときに似た感情が、自分の心には感じられる。
僕にできることは、彼らの生きた証をずっと大切に聴いて見て、歌って、演奏して楽しむことだけ。
それが最高のトリビュートになるはずだから。
with PEACE & RESPECT to all...
2009七夕 タイマイ