本日12日のSET指数は3.64%安 | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

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ホーチミン市(旧サイゴン)在住の証券アナリスト・竹内浩一が、ベトナムを中心に世界の金融市場を見渡すブログです。

 本日12日、タイの代表的な株価指数であるSET指数は前日比28.76ポイント(3.64%)安の760.90ポイントで取引を終了しました。10日の軍とUDDの激突による政情不安の過激化を懸念したものです。

 私もファンドマネジャー経験があるのでわかるのですが、こういう材料がでると(特に日本の)ファンドマネジャーとしてはタイ株の比率を下げざる(タイ株を売却する)を得ないのです。特に、日本の投資信託の場合は受益者が多数存在し、販売会社の証券・銀行の支店に「なんでタイ株の比率が高いんだ!」という顧客からの問い合わせが来ることが予想されます。もしかしたら、本日は、販売会社用のタイ株式事情のレポートに追われたファンドマネジャーやマーケティング担当者もいたかもしれません。仮に、ここでファンドマネジャーが頑張ってタイ株があがったとしても下がった場合のリスクに比べれば大したことではないのです。将来、仮に下げが持続した場合を考えると、ファンドマネジャーとしてはどうしても売らなければならないわけです。

 というわけで、本日の投資家別売買動向をみると、案の定、外国人投資家は21億バーツの純売り超となっています。

 外国人機関投資家が保有しているのは大型優良株です。例えば、かつてはタクシン銘柄だったアドバンスドインフォ(ADVANC)本日配当落ち日でしたが、配当利回りも高く長期保有しても良い銘柄だと思われます。

 ちょっと話はそれますが、2009年度の日本の税収は39兆9000億円、2010年度予算は92兆円、累積赤字は2010年度末予想で973兆円です。そして、2012年以降、自慢の個人金融資産1400兆円は減少に転じるそうです。ドルも弱いが、円も弱くなる要素が結構ありますね。相場はタイミングが肝心なので注意深く売買しなければなりません。安きを買い、高きを売るです。