ベトナムの通信インフラ | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

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ホーチミン市(旧サイゴン)在住の証券アナリスト・竹内浩一が、ベトナムを中心に世界の金融市場を見渡すブログです。

 ベトナムの通信インフラ普及率について書きます。

 ベトナムの携帯電話加入者は1700万人超で、携帯電話普及率は20%超とされます。その内93%がGSMの2G(第2世代)携帯で、残り7%がCDMA2000の3G(第3世代)携帯です。まだまだ伸びる余地は十分すぎるほどあります。

 また、インターネット利用者数は2009年に人口の18.5%に当たる1550万人に達しています。内、ADSLなどブロードバンド利用者は524万人(6.2%)でほとんどはダイアルアップ接続です。
 インターネットのコンテンツについては「.vn」のドメイン名で登録されているサイトが9万個ありますが、ベトナム語で登録されているコンテンツは4000個強に過ぎません。

 インターネットユーザーは(ベトナムでは)大半が若年のため、高価なパソコンを購入できる層が限定的なこと、アクセス回線のインフラ整備の遅れから、ベトナムには個人契約ユーザーよりもインターネットカフェ利用者が多くなっています。ベトナムにはインターネットカフェは約2万店舗あるといわれています。いずれ、ベトナムの普通の若者がノートPCを持ち歩く光景を見る日もそんなに遠い未来ではないと思います。

 東南アジアのインターネット普及率は、シンガポールが74%(ブロードバンド普及率70%)、タイが20%(同5.2%)でベトナムを超えます。一方、マレーシアは14%(同5%)です。参考までに、韓国のインターネット普及率は76%(同30%)、台湾は44%(同28%)、中国は19%(同16%)となっています。

 余談ですが、ベトナムの若者の「三種の神器」「携帯電話、パソコン、スクーター」だそうです。ホンダの新型高級スクーター「SH125」にソニーのノートPC「VAIO」を積んで、アップルの3G携帯「iPhone」を片手に運転(現実にはベトナム人の真似をして危険運転してはだめ)すれば、「羨望の眼差し」を受ける(現実には金持ち外国人だと思われてボラレまくられる)ことは間違いありません(!?)。

 わざわざ書いたのは、ベトナム社会は(現在の)日本社会以上に「他人からどうみられるか」を気にする「村」社会だからです。「お隣さんが携帯電話を買ったなら私も買う」という発想です。高度成長期1960年代後半の日本も典型的な「村」社会でした。

 日本の一人当たり国民所得は1966年に1000ドルを突破しました。ベトナムは昨年1000ドルを超えています。ちなみに、中国は2001年に1000ドルを超えました。