「METALEX2008」を見てきました。 | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

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ホーチミン市(旧サイゴン)在住の証券アナリスト・竹内浩一が、ベトナムを中心に世界の金融市場を見渡すブログです。

 昨日(20日)はBITEC国際会議場(バンコク)で開催された”METALEX2008”を見学してきました。

 “METALEX2008”はアセアンの機械、金型、板金などの技術エキジビジョンです。出展企業2700社、国際パビリオン11つ、3日間に渡り500のセミナー等が開催されます。日本企業も多く参加しており日本人も多かったです。写真でいくつか紹介しましょう。

(参加企業ロゴ)


 会場のBITEC国際会議場には、出展企業担当者やバイヤーなどが多数見学に来ていました。正面の一番目立つブースには日本のアマダ(東証コード6113)の展示があり、レーザー加工機などのハイテク機械を展示しています。

(入り口正面で一番目立っていた日本企業アマダのブース)


(アマダ・海外事業部の野口裕子さん)


 担当者の野口裕子さん(アマダ・海外事業部)によれば、アマダは日本を中心にフランス、米国に大きな生産拠点を持っているとのこと。新興国の中国や東南アジアに生産拠点設立しないのは主に「品質保証」のためだそうです。要するに新興国でハイテク機械を製造した場合、品質保証に不安があるということなのでしょう。さらに技術流出のリスクもあるのではないでしょうか。

 一方、尾道市(広島)のプレスブレーキ用金型の製造会社・旭光製作所も会場にブースをだしていました。同社は円高による競争力低下対応のため、平成15年に上海(中国)工場を設立。昨年5月には”チャイナ・プラス・ワン”としてバンコク近郊にも金型工場を設立しました。

 代表取締役の光吉氏によれば「ベトナムでの工場設立も考えたが社会インフラ(特に電力)でタイに及ばない」ことが、タイに工場進出する決め手になったそうです。

 タイ投資委員会(BOI)の後押しもあり、賃貸料が高い工場団地ではなく、自社で工場賃貸しているとのこと。大田区(東京)に工場がある関係でアマタ・コーポレーション(AMATA、タイの工業団地業界トップ企業)の「オオタ・テクノ・パーク」もよく研究しましたが、結局、自前で工場賃貸した方が「メリットが大」との結論に至ったそうです。

 そもそも、自動車下請け企業群がまとまって工業団地に入っているのは、業務上の連携が必要なため。同社のようにある程度独立している場合は、自前で工場賃貸したほうが良いとの判断のようです。逆に言えばタイは、ベトナムやカンボジアと違い、工業団地以外に工場を作っても大丈夫な社会インフラが整備されているということなのでしょう。

(コマツのコンパニオンのみなさん)


(会場の販売契約企業募集広告)


 “METALEX2008”は23日(日)まで開催しています。