インフレ、金利上昇、政治混迷でも業績伸長中のBGH、BH | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

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ホーチミン市(旧サイゴン)在住の証券アナリスト・竹内浩一が、ベトナムを中心に世界の金融市場を見渡すブログです。

 私事ながら、今週は風邪を引いたようなのでに病院へ行きました。診断の結果は軽い感染症で、抗生物質を飲んでいれば数日で治るとのこと。でも診察の途中で「デング熱の検査をする」といわれたときは、少し焦りました。結果はもちろんシロですが。タイの医療機関が、デング熱を非常に警戒しているのが肌で感じ取れました。


 「デング熱」(“テ”ングではないで注意)はヒトスジシマカにより媒介されるデングウイルスによる一過性の熱性疾患。東南アジア、インド、中米、南太平洋などに広く分布しています。近年の熱帯・亜熱帯地域の都市部における発生には、急激な都市化が関連しているそうですが、現在のところワクチンはありません。


 タイ保険省によれば、2008年1月1日から8月9日までのデング熱患者は4万7577人で、死亡患者は62人。地方別では、中部タイが最も患者数が多くて約2万3000人、北部タイが1万1413人、南部タイが6568人、東北部タイが6538人。またバンコクの患者数は4354人。今年は、昨年同期比で患者数が39%増。症状の重い3型ウイルスが5%から20%へ増加してきているのが特徴です。加えて、隣国のカンボジア、ベトナムでも大流行の兆しがあるので、在住者は注意が必要です。


 写真はラムカムヘン病院(RAM)グループの病院で昨日撮影したもの。日本人向けに、日本語で受付と表示してあり、日本人通訳も待機しています。









 タイでは病院も企業としてSETに上場しています。他にも、バンコク・デゥシット・メディカル・サービス(BGH)、バムルンラート病院(BH)など病院企業があります。

 好材料は、近代的で安価なタイの医療機関で手術や治療を受けるために、中東からタイへ来る患者が急増していることなど。インフレ、金利上昇、政治混迷のなかでも、着実に業績を伸ばしています。