こんばんは、Yです。


今回の更新はまだ失速はしていないようです。

なんか現実逃避したくなってしまいまして…


前回、Kが冒頭で書いていましたが

私もプロローグを読み直したらトトローって感じがしました。

先日放送されたトトロを見そびれたことが、

頭の片隅にでもあったのでしょうか?




では、本編をどうぞ





















廊下の方から、

がたん、という音がした。

ふすまを開けて除いてみると、

先ほどまで探検ごっこをしていた孫たちの姿が見えなくなっていた。

代わりに廊下には、大きな穴が開いている。

見覚えのある、大きな穴。


それは、入り口。



「そう、やっぱり今日だったのね」


先日の占いは当たった。

昔は苦手だった星見も、

年を増すごとに、正確な結果が読み取れるようになった。



「あの子達も、そんな時期になってしまったのね」


老婆は昔を懐かしむように、

その穴に視線を落とした。





























「いやぁぁぁぁああああああああ!!!」



互いの手を握り締めた私たちは、

穴の中をひたすら急降下していった。

それこそ、底なしなのではないかと思うほどに。










急に、辺りが明るくなった。

頭から落ちていく私の目の前には、

いきなり、穴の終着地点が現れた。

つまり、底が見えたわけだ。



ぶつかる!!


私は弟の手を更に握り締め、

ぎゅっと目を瞑った。




ぶつかった、

と思ったが、考えていたような衝撃はこなかった。

私は、温かい何かに包まれていた。


一瞬、何が起きたのかわからなかった。



「痛く…ない」


恐る恐る目を開けると、

視線がぶつかった。

私の視線の先にあったのは、

吸い込まれそうな、紫色の瞳だった。



「君たちは、幸代さんのお孫さんだね?」


心地よいアルトの響き。

そして、

未だ私の視線とぶつかり合ったままのその目を、細めた。




「ようこそ、日本魔術学校へ」












Kです。

今回は更新が速いです。

きっとすぐに失速すると思います。


それと、プロローグを読んだら

となりのトトロが真っ先に思い浮かびました。

どうでもいいですね。



では、本編第一話行ってみましょう。


















「おねえちゃん、この穴・・・なんだろ?」


弟が不思議なものでも見るように、

私の隣から覗き込んでいる。

穴はほとんど廊下一杯まであり、相当な幅である。

しかも、随分と深さもあるみたいだ。

底が見えない。


「私だってわかんないよ」


今まで何度もこの廊下を歩いてるけれど、

こんな穴はおろか取っ手のような窪みさえ見たことが無かった。

いくら祖母の家が大きいとは言っても

毎年遊びに来ているのだ。断言できる。


「おばあちゃんに聞いてみよっか」


少しばかりの恐怖を覚えた私は

そう言って立ち上がり、

祖母が居るであろう和室に向かい、

一歩を踏み出した。


と、その時、

弟が「あっ」と叫んだ。


声につられて私が振り向き見たのは、

弟が足を滑らせて穴へと落ちそうになっている姿だった。



「ちょっと!!」


私は無我夢中で手を伸ばした。

その手が一瞬、弟の手を掴む。

しかし、小学生の細い腕では掴み上げる事など

到底できるわけがない。


重力に負けた二人は

しっかりと手を繋いだまま

穴へと落ちていくのであった。






to be continued...







Yです。こんにちは^^*

昨日、やっとKがPCを買い換えたとのことで、

約1年ぶりにお話が更新されました。

読んでくださっている方がいらっしゃれば、

“お待たせしました”

ってところですね。


Kの方でお話が完結してしまったので、

今回もプロローグは私が書かせていただきたいと思います。



では、プロローグをどうぞ





















――そこはね、魔法の国につながっているの












『まってよ、おねえちゃん』



太陽が燦々と降り注ぐ、ある夏休みの日。

小学生だった私は、弟を連れて祖母の家に泊まりに行っていた。

当時の私たちから見ればとても大きかった祖母の家は、

子どもの好奇心をくすぐるには十分な場所であった。

私は弟を連れ、朝から晩まで探検した。






『ねぇ、まってよぉ…おねえちゃ……』


びたん、と何かが潰れるような音がして振り返ると、

弟が床に這いつくばっていた。


『なにしてんのよ、もう』


側により、涙目になった弟を助け起こすと、

彼の足元は取っ手のように小さく窪んでいた。


『何これ?』


今にも泣きそうな弟よりも謎の窪みの方が気になった私は、

その窪みに手を掛け、そして引っ張った。




床から、ギギッ、という鈍い音がすると、

祖母の家の廊下には人一人が通れるくらいの穴が現れた。

真っ暗なその穴からは、冷たい空気が流れてきていた。










この、ぽっかりと開いた穴と共に、

私たちの最初で最後の不思議な夏休みが幕を上げる。