こんにちは、Yです。



日照りが続いたと思えば、

バケツをひっくり返したような大雨。

台風も来るそうですね。

本当に、もっと過ごしやすくなって欲しいものです。


まぁ、更新状況とは全く関りはないのですが。




それでは、本編をどうぞ




















やっと名乗ることができた私たちは、

ミギーの後に続いて、更に街の中を進んだ。


そして、T字路に出たところでミギーは歩みを止めた。



「着いたよ」


「ここが…?」


目の間に、先ほどのものよりも高い塀が聳え立っていた。

高すぎてその先がどうなっているかはわからない。

その周りは、堀のように深い広い溝になっていて、

水が流れている。


しかし、正面の壁にだけ、

少しばかり違和感があるように思った。



「さあ、入るわよ」


寮監がミギーの横に並び出た。


「でもどうやって?」


前方は壁。

扉なんかどこにもない。

しかも、その手前には大きな堀がある。



寮監は、私たちに向かってにっこり笑うと

壁に向かって手を突き出した。


「こうやってよ!」


突き出した手で、何かを掴むような仕草をし、

それを引っ張るようにして腕を引く。



ガコッ、と何かが外れる音と共に、

正面の壁の、違和感のあった部分が降りてきた。


その違和感のあった部分は、この堀を渡るための橋、

つまり、跳ね橋だったのだ。

そして、跳ね橋に隠れていた塀の中への入り口が

私たちの前に姿を現す。


扉は、ない。

アーチ型の穴が開いているだけだ。

ただ、アーチの向こうが白っぽく霞がかっていて、

中の様子が良く見えない。




「おいでよ」


「あ、うん」


呆然と突っ立っていた私は、

ずんずんと橋を渡っていたミギーの手招きで、我に返った。

弟の手を引き、ミギーに続いて橋を渡る。


橋を渡りきった。
私は弟の手を握り締め、恐る恐るアーチを潜る。

ここでやっと、中の様子がはっきりとわかった。



「ん?お城…!?」


私は目を見開いた。


そこは、

江戸時代だった。












続く


















更新速度がどんどん落ちていく…



どうも、Kです。


旅から戻って来ました。

いろいろとありましたが、

まあ、それはどうでもいいですね。


では、本編を


どうぞー。

























塀の中の街をずんずんと突き進むミギー。

そして、その後ろを付いていく寮監と私と弟。


「そういえばさ、もう城に入ったんだし、二人の名前を教えてよ」


寮監が手に持ち、歩きながら見ている書類を、

ミギーが指差しながら言った。


「あら、そういえばそうだったわ」


そういって寮監は私と弟を見た。


「もう名前を言っていいわよ」


「んじゃ、まずは一緒に住むお姉ちゃんから聞こうかな」


ミギーはわくわくと目を輝かせながらこちらを見ており、

なんだかむず痒い感じがして私は頬を掻いた。


「私は、美幸(みゆき)。よろしくね、ミギー」


「うん、美幸。よろしく!」


言い終えると、

ミギーの目が横にスライドし、

弟を見据えた。


「あ、あぅ……」


「さあ、弟君。名前を教えておくれ!」


紫に光る二対の瞳は

真っ直ぐに弟に向いている。


「……幸人(ゆきと)」


「ほぉー、幸人君かぁ。よろしくね!」


「うん」


自己紹介が終わり、

ミギーは私たち二人の正面に立った。

寮監さんの時も思ったが、

後ろを向きながら歩いて危なくないのかな。

そんなことを考えていた私の首に

突然、腕が回ってきた。


「きゃっ、何?」


「ふっふっふー」


ミギーが私と幸人をまとめて抱き寄せていたのだ。


「二人とも僕の事はお姉ちゃんと呼んでいいからね!」


「お姉ちゃんが二人になるの?」


「そうだよー、幸人ちゃん」


「分かったー」


「え、……ええーっ?!」


なんだかミギーと幸人は

二人の世界に入ってしまった。

仲良くなるのは良いんだけどね。


「ミギーは一人っ子だから妹や弟ができたみたいで嬉しいのよ」


寮監さんが続けて私に耳打ちする。


「良い子だから仲良くするのよ」


「はい!」


そういって私は、

ミギーに向かって行き、抱きついた。


「うわぁ、どうしたのさ、美幸?」



「んふふ、お姉ちゃん。よろしく!」




続く























やっと二人の名前が出ました。

なんか自分で勝手に縛りプレイして

小説書いてるような気がする。

いや、意味分からんけど。


うーん、

一話毎の進行速度が遅いかなぁ。

まだ起承転結の起の中でも初めの方だよね。


また夏を越えたら更新が落ちるだろうし

何話で終わるかなぁ。




こんにちは、Yです。




Kが遠くへ旅立ってしまいましたね… 笑


とりあえず、彼が帰ってくる前に、

6話をあげてしまいたいと思います。



それでは、本編をどうぞ






























人は見かけによらず、ってこういうことなのかな?

と、考えつつ歩いていくと、

私の眼前には、古く大きな門が姿を現した。


いかにも、な感じで頑丈そうな門。

門の周りには、石造りの大きな壁。

右も左も先が見えないくらい、

長く遠くまで続いている。



「着いたわ」


寮監がこちらへ振り返った。

その左手は、

堅く閉ざされた扉の中央にあてられている。

そして彼女の口からは、

突拍子もない言葉が飛び出した。


「おーぷん ざ せさみ!」





まさかの出来事だった。


物語の産物であると思っていたその台詞で、

私たちの前に聳え立つ大きな門が、

重厚さを感じさせる鈍い音と共に開かれた。















「うわぁ…」


予想外の光景が、

私の眼前には広がっていた。



そこは、街だった。






「何で塀の中に街が…?」


寮監に導かれるまま、

弟の手を引いて門の中へ入ると、

古今東西の建物群が軒を連ねていた。

石造りのパン屋の横に、

瓦屋根の呉服屋がある、

といった具合だ。



「ここは、生徒や教員のためにつくられた、

“マラカイト・プラザ”と呼ばれる、外でいうところの商店街よ」


生活必需品はもちろん、娯楽がないとやっていけないわ

と、寮監は言う。

でも、商店街ってお店だけじゃないの?

民家などもたくさんあるような気がするんだけど…



「ここはさ、学校であると同時に、

僕らみたいなモノのための生活する場でもあるんだ」


「え?どういうこと?」


そんなことを考えていた私の心を読み取ったかように、

ミギーは言った。

そして私の問いかけに、困ったように笑う。


「この世界は、

ムコウの世界で暮らしていけないモノのためにつくられたんだ。

昔は、人も、僕みたいなそうでないモノたちも、

みんな同じ世界に共存していたんだよ?

だけどね、

ムコウにはもう僕らが住めるような場所は少なくなってしまった。


人間が、

森を破壊し、

海を埋め立て、

空気を汚したからさ」



先ほどの明るさとは打って変わって、

彼女のきれいな紫の瞳には、

どことなしか、憂いを含まれていた。



「団体で潜んでいる種族は、まだ、外にも住む場所はある。

でも、人間やほかの種族との混血児は、

人間の中にも、そうでないモノの中にも、

居場所がないんだ。

僕みたいに、限りなく人に近い容姿のやつらは

人間の中に紛れ込めるけど、

そうじゃないやつらもたくさんいる。

そういうやつらが、ここで暮らしているんだ」


「ミギーも混血なの?」


「そうだよ。

僕は、エルフと人間のハーフなんだ。

お母さんはエルフだけど、お父さんは人間さ。

それに、本物のエルフはどんなに成長しても

君の弟くらいの身長にしかならないし、

耳ももっと長いんだ」


ミギーは弟の頭に、ぽんと手を置いた。

確かに、ミギーの身長は私よりも頭一個分ほど大きかった。

耳も、人間の普通より長いとはいえ、

少し尖っているくらいにしか見えない。

ぱっと見た感じでは、人間と大差ないように思う。


ミギーはお母さんがエルフだと言っていたけど、


「じゃあ、私は…」


「あなたは混血ではないわ」


私が頭に疑問符を浮かべていると、

寮監がその答えを出してくれた。

つまり、お父さんも、お母さんも、みんな魔法がつかえるの?



「“混血じゃない”という言い方は少し違うわね」


「どういうこと?」


意味がわからない。

私は、すっかり頭がこんがらがってしまった。


「もともと、魔女や魔法使いは血で受け継がれるものじゃないの。

魔力を持った人間が、魔法の使い方を学んで、なるものなのよ」



寮監曰く、

おばあちゃんの子どもであるお母さんには、魔力がなかった。

だから魔女ではないし、この世界のことも知らないとのこと。

お父さんも違うらしい。



「あなたの家族で魔力があるのは、

幸代と

あなたと

あなたの弟と

そして幸代の息子、直樹だけよ」


「ナオくん?!」


ナオくんこと直樹叔父さんは、お母さんの10歳下の弟だ。

私の記憶の中の彼は、

おばあちゃんの家に行くといつも遊んでくれる、

優しいおにいちゃんだった。

でも…


「ナオくんは死んじゃったよ…」


そう、彼は私が5歳のときに亡くなったのだ。



「いいえ、直樹は生きているわ」


寮監は間髪を入れずに反論した。


「直樹は18の時にこちらの世界で生きることを選んだの。

その時に、ムコウでは死んだことにした方が都合が良かった」


この世界の存在を知らないあなたのお母さんは、この事実も知らないわ

と寮監は続ける。


大好きな叔父が生きている。

私はナオくんに会いたくて会いたくて、たまらなくなった。



「私、ナオくんに会いたい。

ねえ、どこにいるの?」


私は寮監にしがみついた。


「今はこの学校で先生をしているわ」


寮監が大通りの先を指差す。

そこには、大きな建物が建っていた。

家の近所にある大学のような、そんな建物だ。



「そうだ!」


ふいに、ミギーが何かを思いついたかのように手を叩いた。


「直樹先生のところへ連れて行ってあげるよ」


「え、本当に!?」


「そうね。

直樹も、あなたたちに魔力があるとわかった時から

会える日をとても楽しみにしていたの」


寮監はパチンと指を鳴らす。

すると、どこからともなく一羽の鳥が現れ、

差し出した寮監の手のひらに乗っかった。

黄色い色をした、小さな鳥だ。

首には青いリボンが結んである。



「キリちゃんっていうの。

直樹に作ってもらった、伝書鳩みたいなものよ」


「へぇー」


直樹先生、こういうの得意だからねー

とミギー。

私はキリちゃんを見つめた。

弟も、彼女の手のひらに乗っかった黄色い鳥に興味心身だ。


「キリちゃん、先に行って私たちが行くことを直樹に伝えて」


寮監が手のひらの鳥に囁く。


「いえっさー!」


「え?」


私は目を見開いた。

キリちゃんは、羽を使って寮監に敬礼をし、

学校の方へ羽ばたいていった。



「キリちゃん…喋るの?」


「直樹先生の作るものって、だいたいこんな感じだよ…」


ミギーが横で苦笑いしている。

ナオくんっていったい…









「さて、気を取り直して、学校へ向かいましょうか」




私たちは、また、学校に向かって歩き出した。










続く



















やっぱり、弟は空気か?

そして、上手く切れなくて、思ったより長くなってしまった…