映画『トータル・リコール』鑑賞。ご存知の通り、これはポール・バーホーベン監督、アーノルド・シュワルツェネッガ―主演の1990年の作品のリメイク。原作は、SF映画化のはやりだったフィリップ・K・ディック。
カナダでのレビューが散々だったので、観る機会がなかったのだが、田舎(金沢)に帰って来て息子と暇つぶしに映画を観ようと思ったら、観るものがないので(公開中の映画のほとんどを観ていた)仕方なく。
観終わって息子と感想は、「悪くないよね」だった。
これはディテールを楽しむ映画。ストーリーは、火星が化学兵器により大部分居住不可能となった地球に置き換わっているけれど、ほぼオリジナルを踏襲。ところが、この富裕層連邦政府(ヨーロッパ)vs貧困層コロニ―(なぜかオーストラリア)のレジスタンスという描写が弱い(というか余り説明されていなくて説得力に欠ける)。連邦総督のコーヘイゲンとコロニー・レジスタンスの指導者マサイアスのキャラ設定もインパクトなし。
でも近未来グッズの数々はかなり造り込まれていて観ていて楽しいものがあった。高速リニアモーター自動車とか、手に埋められた携帯電話とか。
ただ近未来のダウンタウンが『ブレードランナー』そのまんまってのはちょっとどうなの(ま、フィリップ・K・ディックつながりのオマージュなのかもしれないが)。もうちょっと頑張ってよって感じ。
あと最後の最後はオリジナルのように、やはり「ん?これも夢か」っていう雰囲気をもっと出してほしかったような。ま、オタク向けかな。
★★★★★ (5/10)
『トータル・リコール』予告編