映画『ゼロ・グラビティ』観賞。
お化け屋敷に入る人、ジェット・コースターに乗る人がその経験で何を得ようとしているか。もし映画がそれよりもちょっとだけ上質な単なるエンターテイメントでいいと思っている人には、最高の映画ではないだろうか。
ストーリーは全くない。予告にある映像が映画開始の5分後に起こり、後はヒロインのサンドラ・ブロックがヒーコラ苦労して地球に生還してチャンチャンという映画。
で、退屈かと言えば、全くそんなことはない。91分という短い映画だが、その8割をサンドラ・ブロック一人で演じる。それが結構ハラハラドキドキ。で、観終わった後は、ジェット・コースターから下りた感じ。それで何も人生が変わるわけではないけれど、その間は楽しかったね、ってね。
主人公は、元々ナタリー・ポートマンとロバート・ダウニーJrが予定されたらしいが、サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーで「はまった」と思う。サンドラ・ブロックは暗いところではあまり見たくない顔なんだけど(マイケル?)好演技。
そしてこの映画は3Dで観なければ、多分その魅力の30%くらいしか楽しめないだろう。3Dで観れば、3回顔に穴が開くから。
そして宇宙、特に地球の映像は素晴らしくきれい。こうした映像美術はすごく進化してるね。
原題は"Gravity"なのに、邦題は『ゼロ・グラビティ』。多分、監督(脚本も書いてる)の意図が分かってないんだろうな。ラスト・シーンがなければ『ゼロ・グラビティ』なんだけど。
★★★★★★ (6/10)
『ゼロ・グラビティ』予告編