明けましておめでとうございます。

去年もほとんど更新できませんでしたので、今年こそは頑張っていきたいと思います。

 

経済を勉強したいんだけど、良くわからないという方は多いのではないでしょうか。日経新聞を読んでも???となってしまったり、経済学入門という本を読んでみても、イマイチ分かったようなわからないような・・。

 

そこで私が一番重視するポイントをお伝えします。別に難しくはありません。それは「お金とはなにか?」「なぜ、紙で買い物ができるのか?」という点です。経済活動にお金はつきものですが、その肝心のお金についてわかっていないと経済はわからないということですね。次に物価の説明を行います。お金と物価の関係が腑に落ちれば、為替、金融政策などの関連も自然とわかるようになると思います。

 

※以下の内容はわかりやすく単純化しているため、厳密には実際と異なる部分もあります。また、米津はアマチュア経済研究家ですので、そのことを踏まえてお読みください。

 

 

お金とは?

 

こういう状況を考えてみてください。自給自足でお金を使わずに暮らしている人が居るとします。家の前の畑で色々な野菜を作って、ニワトリを飼って卵を毎日食べています。井戸水を汲むので水道代もかからず、調理は山でとってきた薪を使っているとしましょう。

 

ただ、仮に完全に自給自足したとしても、お金は必要になります。住む家や畑には固定資産税がかかりますし、国民年金や介護保険料を支払わなければならないからです。これがお金に需要が発生する大元になります。税金によってわれわれ日本国民は、ある意味囚われの身なのです。一人静かに暮らしているだけでも役場や税務署から督促状が届き、滞納や脱税は悪質なものになると実刑が下ったりします。私たちは国家権力によって緩くですが、確実に縛られています。

 

以上のような理由で、紙であってもお金には確実に需要が発生するような仕組みになっています。誰しもお金が必要ですから、店で買い物に使えるようになるのは容易に想像がつくと思います。コンビニで買い物をするのは、お金の使い方としては二次的なもので、本来の使途は納税です。

 

これを租税貨幣論といいます。以前はみんながお金には価値があると思っているから流通する、という商品貨幣論が一般的でした。しかし、商品貨幣論ではなぜみんなが価値があると思っているか?という説明ができません。なぜ紙切れで買い物ができるのか?という疑問に答えられないわけです。

 

政府は自らが発行したお金で公務員給与や公共事業への支出を行い、最終的に税金や交通反則金、印紙等で強制的に回収を行います。これは企業が発行するポイントと同じ構造です。企業は買い物をしたユーザーにポイントを付与して、ポイントが溜まったら商品を提供してポイントを回収します。お金もポイントも最終的に何らかの使い道があるために、需要が発生することになります。


以上の事をふまえると、政府が予算を組むときに、回収した税金を使用しているわけではないということがわかります。政府は自分でお金を作れるわけですから、わざわざ税金が集まるのを待つ必要はありません。楽天がポイントを付与するのに、顧客がポイントを使ってくれるのを待つ必要がないのと一緒です。そもそも楽天ポイントが開始されて時点で、楽天ポイントをもっている人はいませんので。

 

以下が政府支出から税金による回収のイメージです。

 

ポイントは税金で予算を編成するわけではないという点です。

 

円での納税は日本でしか行えません。当たり前のようですが意外と重要です。USドルはアメリカ政府が認める法定通貨です。アメリカ人が税金を納めるときに使用する通貨ということですね。もし、日本政府がUSドルでしか納税を受け付けないとすると、円の価値はゼロ(ハイパーインフレ)になります。ハイパーインフレどころかまさに無限大のインフレになることでしょう。これは当然のことで、お金は納税に使用できるからこそ価値があるためです。楽天ポイントを貯めていざ使う時に、「Tポイントでお願いします」となれば、楽天ポイントに価値などあろうはずもありません。

 

 

物価とは?

 

現在、エネルギーや輸入品が高騰しています。「物価上昇40年ぶり3.6% 値上がり品8割」みたいな新聞見出しを見た方もおられるかと思います。しかし、日本は物価の下落が続くデフレであるといったら、多くの人が混乱するでしょう。どういうことでしょうか?

 

お金は政府が発行して、同時に徴税することで価値が発生します。必要なだけお金を発行して予算を編成できるわけですが、やりすぎるとお金の価値が下がってインフレになります。一般的に沢山あるものの価値は下がります。拡張的な財政政策で沢山お金を支出すればするほど、世の中にお金がダブついて価値が下がるのです。

 

公務員の給料が100万円になったとしましょう。そのときに市役所の隣にあるラーメン屋さんが、いつまでも一杯600円でラーメンを提供するでしょうか?ラーメン屋さんに麵を提供する製麺企業にしても同じことです。一杯3,000円でラーメンを出す店に、いつまでもひと玉60円で麺は提供しないはずです。政府がどの程度支出するかによって、連鎖的に世の中の値付けは変わってきます。

 

600円のラーメンが3,000円になったからといって、ラーメンの価値が5倍になったわけではありません。ラーメンはラーメンですので、この場合はお金の価値が下がったということになります。これがインフレです。インフレはあらゆるモノの値段が上がります。お金の価値によって世の中全体の値付けが決まることを一般物価といいます。逆に豚インフルエンザが流行って豚骨ラーメンが希少となれば、ラーメンの価格は上がるかもしれませんが、他の物の価格は変わらないはずです。個別の事情によって値付けが決まることを個別物価といいます。

 

今現在日本で起きている価格高騰はインフレではありません。というのは、インフレと言うのはお金の価値が減る現象であり、それは政府支出が増えることによって国民一人当たりの所得が増えることを通じてのみ起こる現象だからです。多くの食品やエネルギーは値上げされましたが、レタスなどの葉物野菜は安かったりします。また、公務員やサラリーマンの給料が上がったという話は聞きません。

 

以上のことを整理すると、モノの値段が上がるのは2パターンあるということが言えます。1つは政府支出の増加によるインフレで、もう1つは戦争や災害などによって供給に問題が発生する場合です。同じ値上げであっても、お金の価値が下がるパターンとモノそのものの価値が上がる2パターンが存在します。

 

物価高騰にあえぐ日本経済ですが、いまだにデフレであるのは円の価値は下がっていないためです。原因は政府支出の少なさと過去最高の税収(21年度は67兆0378億円)のためです。政府支出が少なくて税収が多ければ、通貨量が増えずにデフレ(お金の価値が上がる)になります。

 

 

まとめ

 

お金と物価の説明を行いましたが、ちょっと混乱したかもしれません。ポイントは二つです。

  • 税金によってお金は価値を持つ
  • 価格の上昇には2通りある(一般物価、個別物価)
いずれもあまり馴染みがない考え方かもしれませんが、ぜひご自分の頭でゆっくりと考えてみてください。