積極戦法
今日、阪神甲子園球場では第93回全国高校野球選手権大会の準決勝が行われています。
第一試合に登場した栃木県代表の作新学院高校は惜しくも青森県代表の光星学院高校に0-5のスコアで敗れてしまい、八木沢・加藤の両投手を擁して春夏連覇を果たした1962年以来の決勝進出は逃してしまったものの、その戦いぶりは僕の心を大いに揺さぶるものでした。
作新学院を率いる小針崇宏監督は1983年生まれの28歳。
送りバントをできるだけ使わずに、ヒットヒットでつないでいく積極的な攻撃は見ていても面白く感じました。
そんな一例が昨日行われた準々決勝で見られました。
奈良県代表の智弁学園との試合、5-6と1点を追う9回の表、先頭バッターの1番・石井くんがヒットで出塁、ふつうなら同点を狙って1アウト2塁の場面を作りに送りバントという作戦が選択される場面でしたが、次の2番・板崎くんは小針監督の「打て!」の指示に迷うことなくヒットを放ちノーアウト1・2塁になります。
ここでも次のバッターに対して手堅く送りバントをさせて1アウト2・3塁の場面を作りたいところなんですが、小針監督は迷うことなく3番・佐藤くんにも「打て!」と指示し佐藤くんもこれに応えてヒットを放ち、同点に追いつきました。
作新学院の「積極戦法」はこれで終わりません。
同点に追いついて、なおもノーアウト1・2塁。ふつうならここでも送りバントを使って1アウト2・3塁として攻めたいところですが、ここでも小針監督は「強攻策」を指示、4番のキャプテン・飯野くんはショートフライに倒れましたが、続く5番の内藤くんのライトへの犠牲フライで見事に7-6と試合をひっくり返すことに成功したのです。
28歳の若い小針監督の、怖さを恐れないタクトに選手たちが応える――勢いあふれる「積極戦法」は間違いなくこの93回大会の記憶に残るものとなりました。