第3回 麻布十番 | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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【麻布十番に関する「豆知識」】
麻布十番をゆっくり歩いていると、ここでは時間がとてもゆっくり流れているのを感じる。日本の他の商店街と異なり、江戸時代以来300年以上も続く伝統文化と舶来文化が混ざり合い、庶民の温かな会話と先端的な流行ファッションが一体になっている。特色があっておいしい各国料理のレストラン、和菓子の老舗、アイデア商品を並べた雑貨店などが軒を並べ、行く人に足を止めさせる。12ヶ国の大使館の協力を得て、各国の代表的な彫刻家から贈られた12個の「微笑のモニュメント」は、麻布十番の「人の住む街」というテーマのシンボルになっており、商店街の両側のあちこちに静かに立っている。これらの彫像もまた、時間を刻み続けているかのようである。


2月3日の節分には、立春前の日本的な気分に満ちた「災厄を払い、幸福を呼ぶ」イベントが行われる。近くに住む、世界各国から来た子どもたちが大法寺に集まって豆まきをし、お菓子やプレゼントをもらって大喜びする。節分には、日本全国で「鬼は外、福は内」と唱えながら豆をまき、豆を食べる。しかし大法寺の豆まきの言葉はちょっと変わっていて、「鬼は外」は言わないで「福は内」だけを叫ぶ。これは、鬼が法華経の感化を受けて心を改め、悪いことをしなくなったからだそうだ。麻布十番の人々の寛容な心の一斑をここに見ることができる。豆まきの山車が麻布十番の通りや路地を巡って、「福は内!」「福は内!」という声が聞かれると、赤鬼や青鬼の扮装をした大人たちもとても嬉しそうに見える。












タイトル:「萌え萌え消火栓」
場所:麻布十番商店街
撮影のポイント:画面中央を占める消火栓の蓋が、周囲で交叉するレンガとの対比で構図が際立ち、質感がはっきりする。和風と洋風の結合と言える。
使用フィルタ:Hefe(質感を強調すると同時に、フレームを除去して画面が束縛されないようにする)






タイトル:「午後のデート」
場所:麻布十番商店街
撮影のポイント:画面の三分の二を占める節分のショーウインドウと、左下に押し込められた、流行ファッションに身を包んだ女性。対比がはっきりし、彼氏を待つ時の落ち着かない気持ちが表現される。
使用フィルタ:lomo-fi(色彩の対比がさらに強まり、フレームが抑圧感を作り出す)












タイトル:「カエルと靴」
場所:麻布十番商店街
撮影のポイント:対角線の構図によって、銅製のカエルが今にも画面から跳ね出しそうに見える。一方、靴の中にたまった静かな雨水に映ったカエルは低い声で鳴いている。夢の世界のようである。
使用フィルタ:Sutro(銅、木、石の質感を強調し、レトロな色調を強化する)






タイトル:「鰓呼吸」(えらこきゅう)
場所:麻布十番商店街
撮影のポイント:巨大な看板、二階の窓、階下の店先と、三分の一ずつになった構図が、重層的に積み上がって熱気のある雰囲気を作り出す。
使用フィルタ:Hefe(電球の色が鮮やかになり、画面の暖かさを浮き上がらせる)














麻布十番商店街 http://www.azabujuban.or.jp/