「パトカー電車」をご存知ですか? | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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中国では「楽しく外出、無事に帰宅」とよく言うが、この言葉は物語の最初と結末のようなもので、「無事」であればこそ「楽しさ」があるのだと言えるだろう。しかし安全をしっかり守ることは、言うのも易しく、実行するのも難しくはないが、それを継続していくのは非常に難しい。鹿児島県内では、2011年10月に交通事故が多発し、運転者の不注意から発生した道路事故が多くの部分を占めていた。安全に対する気持ちは、決して緩めてはならないのだ。

そこで運転者の安全運転意識をうながすため、鹿児島県交通安全協会では、路面電車の車体をパトカーのようにラッピングしようという提案がなされた。車体の正面には「交通安全号」と書いて、交通事故や飲酒運転の防止に力を入れようというわけである。この「パトカー電車」の車体は黒と白のコントラストが鮮明で、上部に入っている二本の赤いラインも、まるでパトカーの赤いライトのように見えて、本物のパトカーのように威厳がある。協会の福元裕二常務理事は、「この『パトカー電車』によって、周囲の自動車の運転者の注意を喚起し、事故を未然に防ぎたい。」と語っている。鹿児島市は、北海道の函館市、京都市、熊本市に続いて、日本で四番目に「パトカー電車」を採用した都市である。今年の元旦から一年間運行する予定で、市内の繁華街や天文館などの地区で、この電車の姿を見ることができる。


また鹿児島県警では、運転者に対して「3(サン)ライト」(三つの点灯)運動を呼びかけている。一つは「早めの点灯」。日暮れが近づいてきたら、ライトを30分ぐらい早めに点灯して、歩行者や他の車両からよく見えるようにする。二番目は「上向きの点灯」。夜間走行の場合、下向きだと前方約40メートルの障害物しか確認できないが、上向きに点灯すると約100メートル確認できるので、人や障害物を早めに見つけられる。三つ目は「トンネル内の点灯」である。早速今日から実行しよう。


京都では鹿児島より一足早く「パトカー電車」を開通させたが、なぜ車体の前に「右京区制80周年」というヘッドマークがかけられているのだろうか?実は、京都の嵐電は右京区(京都11区の一つ)のシンボルなのだが、右京区は1931年に誕生したので、2011年はちょうど80周年に当たるのである。車体には、「みんなでまもる右京のあんぜん」と書かれている。この電車は今年の3月末までの運行なので、運がよければ桜の開花に間に合うかもしれない。その時は、「たのしく桜を見て、無事に帰宅」したいものだ。














財団法人鹿児島県交通安全協会 http://kaankyo.jp/   嵐電 http://randen.keifuku.co.jp/