高層ビルの「萌え化」 | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

東京に暮らす中国人が見た、リアルタイムのこの国のすべて・・・






最近、中国のミニブログ「新浪微博」(シンランウェイボー)では、いくつかの漫画が次々に転載されている。一体どんな漫画だろうか?ある人は、「東方の雄鶏」とも呼ばれる中国の地図を、華麗なファッションに身を包んだ美しくてスタイルのいい少女の姿で描いている。少女はカーペットの上に横たわって、見慣れた中国の地図の輪郭を描き出しており、なかなか斬新な構図である。漫画に詳しいみなさんならご存知の通り、これはたくさんある「萌え化」作品の一つに過ぎない。「萌え化」とは、元々はごく普通の事物を漫画の形でカワイイ「二次元バージョン」に変えたものだ。「萌え化」は我々の生活のあちこちで見ることができる。パソコンのデスクトップにあるアイコンを花びらなどの可愛い造型に変えるのも、「萌え化」の一種と言えるだろう。

「萌え化」という言葉からわかるように、この言葉は日本の秋葉原文化に起源があり、すでにかなりの歴史を持っている。生活の細部から素材を探し出すのがうまい日本の描き手たちは、コーヒーカップや灰皿から飛行機に至るまで、可愛い少女の姿に変えてしまう。日本の書店では、「萌え化」をテーマとした本がいつもトップランキングに挙がっている。例えば、歴史上の人物をすべて女性にして描いた「歴史的人物の萌え化」、萌え系少女の姿で各大学を紹介した「大学生図鑑」、さらには各種の萌え化学習参考書などもある。そのうち、2004年ごろに出版された「萌える英単語」シリーズは非常に有名で、「もえたん」と呼ばれ、英語学習に悩むオタクの男性たちを救済している。


昨年末に開催された第81回コミックマーケット(Comiket81)では、人気の高い同人漫画家「モエストロ」さんが最新の「萌え化」作品を発表した。テーマは、「本当はかわいい東京の超高層ビル」である。表紙は爽やかなイメージの明るい少女だが、帽子とワンピースのデザインが、池袋の高層ビルを模している。そう、この本の目的は、日本や世界各地の有名な建築物を「萌え化」することにあるのである。実はこの本は、「モエストロ」さんが前回のコミックマーケットで発表した「東京の電波塔がこんなに可愛いわけがない」の続編なのだ。この二冊の本をめくると、「萌え化」したスカイツリー、六本木ヒルズ、NTTドコモ代々木ビルなどが次々に出てくる。そればかりか、北京の国貿大廈、上海の環球金融中心、広州タワー、香港の環球貿易中心、台北の101ビルなど、中国の大都市のランドマーク的高層ビルも「萌え化」されて掲載されている。














萌えストラクチャー http://moestructure.cocolog-nifty.com/