不況や震災などによって、多くの企業が工場を国外に移転しているが、長年蓄積された日本の工芸や伝統技術には、簡単に機械作業に置き換えられないものも多い。現在の和服は一般のファッションと同じように、日本文化の変化や外国文化の流入、環境の変化などに伴って次第に変化してきたものである。現代の和服は、職人たちがその土地の環境に合うように、知恵と技術で作り出した工芸品なのだ。 伝統的な職人の減少、和服の価格の不透明さ、強硬な売り込みによるトラブル、そして和服は着るのも保存するのも面倒であることなどから、古着を買ったり、新しい着方を自分で考案したりする若者も増えている。だが、伝統的な和服を買う人は、多くが高収入層であり、気軽にいつでも和服を楽しめるという環境は今でも整っているとは言えない。 伝統技術を持つ職人が減少するという問題がますます深刻になる現在、Japan Styleが開設したサイト「Japan Stylist」(ジャパンスタイリスト)では、日本の伝統文化を継承し発展させていく人々や、世界の舞台で活躍する人々を次々に紹介している。このサイトを通じて、伝統技術を持つ人々に技術や技能を展示する場所を提供すると同時に、次の世代との交流を促進しているのである。 また、和服に興味を持ち、これから着てみたいと思っている人や、和服をこよなく愛する達人たちのために開設されたサイト「KIMONDOU」では、和服のコーディネートの楽しみを体験することができ、オンラインで和服を買えるだけでなく、和服についての知識やイベント、ワークショップなどの情報を知ることもできる。このサイトでは、和服の着方を動画で勉強することもできるし、和服と「美」「食」「楽」など、着物ライフを楽しむためのコンテンツも次々に登場する予定だ。「KIMONDOU」の最大の特徴は、雑誌を読むような感覚で、老若男女誰でも簡単に、自分に合った和服のコーディネートを見つけることができ、写真を見て購入することができるという点であろう。 |
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